台湾海峡は今 有事は起こるか

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈12〉台湾安保協会副理事長・李明峻氏に聞く

中国の習近平国家主席は3期目に入ったばかりで、当面は経済など国内問題に集中しなければならない。このため、今後2~3年は台湾侵攻の可能性が低下した。だが、2027年に4期目入りを果たすには相応の理由が必要になる。それは台湾統一だ。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈11〉台湾国防安全研究院副研究員・王尊彦氏に聞く(下)

習近平・中国国家主席は昨年10月、第20回中国共産党大会の政治報告で「武力行使(の選択肢)を決して放棄しない」と主張した。だが、軍事的な威嚇よりも警戒すべきは、台湾を懐柔しようとするソフトなアプローチだ。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈10〉台湾国防安全研究院副研究員 王尊彦氏に聞く(上)

台湾有事の可能性や必要な備えなどについて、台湾の専門家に聞いた。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈9〉早まる侵攻予想

「ウクライナ危機は準備運動だ。もっとでかい危機がやって来る」――。  世界各国がウクライナ戦争への対応に追われる中、米戦略軍のチャールズ・リチャード司令官(当時)は昨年11月、この状況は序の口にすぎず、はるかに深刻な危機が待ち受けていると言い放った。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈8〉ウクライナの教訓

ロシアによるウクライナ侵攻は、台湾にさまざまな教訓をもたらした。最大の教訓は、何と言っても戦争がもたらす恐怖と破壊のリアルな現実を台湾住民に突き付けたことだろう。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈7〉「生命線」の半導体産業

台湾北部の新竹は、ハイテク企業が集積する産業都市として知られる。新竹駅でタクシーに乗り、30分ほど行くと、「台湾のシリコンバレー」と呼ばれる新竹科学園区に着く。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈6〉巧妙な中国の「認知戦」

「民進党は国民党以上に汚職で腐敗している!」。台湾南部の高雄市で乗車したタクシーの車内では、60代の男性運転手の怒りの声が響いた。目的地に到着するまで与党・民進党批判は延々と続いた。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈5〉広がる「民間防衛」

週末になるとめっきり人通りが減る台北市内のビジネス街。その一角にあるオフィスビルの会議室に、小雨交じりの早朝から老若男女が続々と入ってきた。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈4〉港湾権益買い漁る中国

観光客を乗せ、細長い港湾をくぐり抜けるように進むクルーズ船。デッキからは、巨大なコンテナ船やタンカー、海軍艦艇のほか、貨物の積み下ろしを行うガントリークレーンが間近に見える。圧巻の光景だ。 台湾南部にある高雄港は、世界第17位のコンテナ取扱量を誇り、海軍も利用する台湾最大の港湾。港湾都市という高雄の特徴を観光資源にするため、港湾内を周遊するクルーズ船が運行されている。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈3〉着上陸侵攻の現実味

建物の中に足を踏み入れると、聞き慣れた音楽が流れていた。「軍艦マーチ」である。どこか懐かしい気分になった。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈2〉澎湖諸島からの報告(下)

台湾・澎湖諸島の最大都市、馬公市の中心街から車を30分ほど走らせると、対岸から馬公の街並みを望める蛇頭山に着く。その高台から右手に視線を向けると、海軍艦艇が数隻停泊しているのが見える。日本統治時代に建設された軍港は、今なお台湾防衛の重要拠点として欠かせない役割を果たしている。

【連載】台湾海峡は今 有事は起こるか〈1〉 澎湖諸島からの報告 上

台湾南部の高雄から飛行機でわずか40分。小型プロペラ機から空港に降り立った瞬間、ビューッという猛烈な風が襲ってきた。普通に立っているのも困難なほどだ。ここは台湾本島の西方約50キロに位置する澎湖諸島。澎湖県のホームページによると、大小合わせて90の島々から成り、複雑な海岸線の総延長は約450キロにも及ぶ。

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