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タイ・カンボジア紛争から1年 したたかな両国の指導者、ナショナリズムの高揚図る

昨年起きたタイとカンボジアの武力衝突の山場から今月下旬で1年を迎える。隣国との国境紛争はナショナリズムを高揚させ、両国の政治状況を大きく変えた。タイは2月の総選挙で対カンボジア強硬派のアヌティン首相が足場を固め、カンボジアはフン・セン前首相の一族支配の引き締め強化を図る。ナショナリズムを積極的に政治変革のカードとして活用した、両国の政治家のしたたかさが浮き彫りになる。

カカオ暴落が農家直撃 コスト上昇、構造的課題も コートジボワールとガーナ

世界最大のカカオ生産国コートジボワールと、それに次ぐ第2の生産国ガーナ。世界のチョコレート市場が数兆円規模へと拡大を続ける裏で、その原料を支える西アフリカ両国のカカオ農家は今、国際的な価格暴落や物価高騰の直撃を受け、厳しい状況に置かれている。

再出馬の右派ルペン氏優勢―仏大統領選 有罪判決抱え不安要素も 中道・左派候補一本化が焦点

フランスでは来春に予定される大統領選まで1年を切る中、右派・国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン氏(57)が改めて立候補を表明した。公金横領罪でパリ控訴院による減刑の判決を受け、ルペン氏はジョルダン・バルデラ現RN党首(30)を伴い、選挙運動を本格化した。ただ、ルペン氏への逆風は強く、与野党の中道右派や左派勢力がそれぞれ候補者を一本化すれば勝敗は不透明なままだ。

南米で右派政権次々誕生 組織犯罪への強硬策を国民が支持

南米で次々に右派政権が誕生している。その背景にあるのは、単なる保守回帰ではなく、犯罪組織に治安や社会生活を侵食された市民が、強硬路線を訴える右派に秩序の再建を求める切実な現実だ。治安悪化に社会の土台が揺らぐ中、治安回復を掲げる保守派の強い言葉が、有権者の声を通じた選挙結果として表れている。

ロシアの燃料不足が深刻化 ドローン攻撃で製油所標的―ウクライナ

ウクライナによるドローン攻撃が質・物量ともに飛躍的に拡大し、主要な10カ所の製油所のうち9カ所が攻撃を受けたロシアでは、ガソリンなどの燃料不足が深刻化した。各地のガソリンスタンドに長蛇の列ができるなど、市民生活への影響が広がっているが、その状況が反戦世論の形成にはつながっていないようだ。

ガザ平和評議会、仮設キャンプ設置へ ハマスは非武装化を拒否

イスラエルとイスラム組織ハマスとの停戦合意から約9カ月、パレスチナ自治区ガザでは現在もハマスが非武装化を拒否し続けている。これに対し、ガザ地区の暫定統治を監督するための国際機関「平和評議会」は、代替案を打ち出した。

ポーランドとウクライナ、歴史認識巡り関係悪化 対露連携に影落とす

ロシアのウクライナ侵攻後、ポーランドは多くのウクライナ難民を迎え入れ、人道支援を惜しまなかった。しかし今、第2次世界大戦中の歴史認識を巡り、両国関係に新たな緊張が生じている。発端は5月末、ウクライナのゼレンスキー大統領が、ロシアと戦う自国の精鋭特殊部隊に対し、ウクライナ蜂起軍(UPA)の英雄にちなんだ名誉称号を授与する大統領令に署名したことだった。

地方政治狙う中国の影 前市長が「違法代理人」認める 米加州

米カリフォルニア州アルカディア市のアイリーン・ワン前市長がこのほど、中国政府当局者の指示を受けて米国内で宣伝活動を行いながら、その関係を米政府に届け出なかったとして「違法代理人」の罪を認め、市長と市議を辞任した。

若者は「警戒」、政府は“片思い” 韓国の対北認識

韓国の20代、30代の若者は、約3人に2人が北朝鮮を「警戒すべき相手」、約半数が「敵対すべき相手」と認識していることが政府機関の調査で分かった。だが、李在明政権で対北政策を主導する鄭東泳統一相は、北朝鮮側が韓国を「敵国」と規定したにもかかわらず、過度な融和路線に固執し、市民団体などから批判が上がっている。

〝ゴキブリ政党〟 ネット上で増殖 インド 失業問題で若者ら支持

普段人々から疎まれたりのけ者にされたりしがちでマイナスイメージの強いゴキブリが、インドの若者の間で反体制運動のシンボルとして急浮上している。その名もゴキブリ人民党(CJP)。無論、正式な政党ではないもののネット上で絶大な若者たちの支持を取り付けるとともに、仮想空間を飛び出して路上や広場でデモまで行うようになっている。

アフリカ・サヘル地域へ進出するロシア 影響力に陰り マリから撤退

旧宗主国フランスの撤退後、「解放者」を自称してサヘルに進出したロシア。だが2026年4月、マリ北部の戦略拠点キダルが反政府勢力の手に落ち、ロシア人部隊「アフリカ軍団」は撤退を余儀なくされた。ここにきて治安維持の一翼を担うロシアの影響力に陰りが見え始めている。

猛暑で社会機能がまひ 政府は緊急対応策を発動 フランス

6月下旬に入りフランスを40度を超える猛暑が襲った。数々のイベントが延期や中止に追い込まれ、医療機関は熱中症の患者でコロナ禍に匹敵する飽和状態になった。熱波はひとまず収まったものの、表面化した課題は残ったままだ。

LGBT問題で保守攻勢 ブラジルで自治体発の「文化戦争」

南米ブラジルにおいて、地方自治体発の「文化戦争」が10月の総選挙を前に広がっている。サンパウロ市議会は今月、性的マイノリティーによるプライド・パレードへの未成年者の参加禁止を促す法案を一次可決。また中西部のカンポ・グランデではトランスジェンダー女性の女子トイレ利用を制限する市条例が成立した。これに対し、人権団体や弁護士会は「差別的で違憲」だと反発している。選挙の争点の一つに浮上しており、保守派は「子供の保護」「女性の安全」を通じて支持層の結束と拡大を図っている。

ソロモン新政権、豪と連携 軍事拠点化狙う中国牽制

南太平洋の島国ソロモン諸島のワレ新首相は3日、オーストラリアとの包括的な戦略条約交渉に入るとともに、中国との安全保障協定見直しの方針を明らかにした。これに対し中国は、「ソロモン諸島の新政権と各分野の実務協力を拡大したい」(中国外務省報道官)と述べ、経済協力をまき餌に影響力確保に執念を見せた。

ケニアで米マイクロソフトのデータセンター計画頓挫 「新植民地主義」との批判 中国依存深まる懸念

米マイクロソフトがケニアに10億㌦(約1600億円)規模のデータセンターを建設する計画が頓挫している。ケニアの電力網と財政が、巨大テクノロジー企業の要求に応えられる状況にないことが判明したためだ。今回の事案は、アフリカの「デジタル主権」の問題をも浮かび上がらせている。

反ユダヤの元市長像が物議 分かれる歴史的評価 オーストリア

 オーストリアの元ウィーン市長カール・ルエーガー(1844~1910年)の意図的に傾斜させて再建されたブロンズ像が議論を呼んでいる。ウィーン発展に貢献する一方で反ユダヤ主義者だったルエーガーへの評価は分かれる。像の撤去を求め、落書きなど破壊行為も繰り返し行われてきたが、市当局は「残したまま傾ける」という妥協の道を選んだ。

ロシア「健在」アピール失敗 かさむ戦費、経済を圧迫

 「ロシア版ダボス会議」と呼ばれるサンクトペテルブルク国際経済フォーラムが開幕した3日、ウクライナの長距離ドローンが同市の石油ターミナルや、近郊の海軍基地などを攻撃した。「ロシアの経済的安定」をアピールするもくろみはつぶされ、ウクライナから1100㌔離れたプーチン大統領の故郷に黒煙が立ち上る姿を、内外にさらすことになった。

韓国地方選、保守再起へ望みつなぐ ソウルなどで「国民の力」辛勝

 3日に実施された韓国統一地方選挙(16の道知事・広域市長選など)と同時に行われた全国14選挙区の国会議員再・補欠選は、李在明政権が発足して初の全国規模の選挙であり、政権1年とも相まって、その中間評価の意味合いが強かったが、最大の焦点となった首都ソウルの市長選や釜山市補欠選で保守系候補が大接戦を制し、勝利した。保守派は壊滅的打撃を免れ、再起に望みをつなぐ格好となった。

フィリピン、インド太平洋「連携の要」に 日越と協力強化で存在感

 緊張が高まるインド太平洋の安全保障環境の中で、フィリピンが地域秩序を支える新たな「要衝」として存在感を高めている。5月下旬には、マルコス大統領による日本公式訪問と、シンガポールでのアジア安全保障会議(シャングリラ会合)がほぼ同時並行で進み、防衛・経済の両分野で大きな成果を収めた。

日系女性大統領誕生なるか ケイコ氏と左派候補が対決 ペルー大統領選 来月7日に決選投票

南米ペルーで6月7日、大統領選の決選投票が行われる。対決するのは、故フジモリ元大統領の長女で右派のケイコ・フジモリ氏(50)と、左派のロベルト・サンチェス元貿易・観光相だ。ケイコ氏は今回で4度目の挑戦で、過去3回はすべて決選投票の末に惜敗してきた。ケイコ氏が勝利すれば、ペルー初の女性大統領となり、世界初の日系女性大統領となる。今後の南米政治の潮流を変えるだけでなく、日系社会と日本にとっても象徴性の大きな選挙となるだろう。

サムスン電子騒動が波紋 ストの連鎖に警戒広がる 韓国

 法外な成果給を要求してストライキを予告した韓国最大手財閥サムスングループの中核企業、サムスン電子を巡る騒動が、韓国社会に波紋を広げている。半導体の製造に支障が生じて経済全体への打撃が危ぶまれるのはもちろん、ストに対する企業側の損害賠償請求訴訟を制限する改正労働法が直前に施行され、ストの連鎖に警戒感が広がっている。

インドネシア産ニッケル“一本足打法”のリスク 中国、EV覇権狙い囲い込み

 中国によってほぼ支配されているレアアース(希土類)と同様のことが、ニッケルでも起きようとしている。レアアースは半導体製造に使われるが、ニッケルは電気自動車(EV)用電池の原材料となる。どちらも大きな世界需要が見込まれる戦略物資だ。中国はレアアースをミャンマーから調達する一方、ニッケルは世界最大の埋蔵量を誇るインドネシアで採掘から加工、EV用電池製造に至る一貫工程をつくり出している。

米・イスラエル、近く攻撃再開か イランは戦闘態勢を回復

米国とイランの戦闘終結に向けた協議が停滞する中、米・イスラエルはイランへの攻撃再開を準備している。イランは停戦期間を利用して、攻撃で破壊された主要ミサイル基地の復旧を急速に進め、戦闘態勢を回復させている。

ハンガリー、中道右派新政権が発足 EU・NATOと関係改善へ

 ハンガリーのマジャル新内閣が12日、発足した。閣僚は全員がマジャル・ペーテル首相率いる中道右派与党の「ティサ(尊重と自由)」所属だ。16年間君臨してきたオルバン・ビクトル前首相(62)のロシア寄り路線から親欧州連合(EU)への転換を掲げる新政権の外交の顔にはオルバン・アニタ女史(51)が就任する。

李氏疑惑に自ら免罪符か 起訴取り消しへ関連法推進

 韓国与党「共に民主党」は先月末、李在明大統領を巡る各種疑惑に対する検察の起訴には「でっち上げ」があったなどとして、起訴を取り消しにできる法案を国会に提出し、物議を醸している。李氏が退任後にも再開される裁判で、有罪判決が下りるのを避ける予防措置とみられるが、来月に迫った統一地方選への悪影響も予想される。

ロシア、独ソ戦勝利の解釈変更 愛国心鼓舞し失敗を隠蔽

 ロシアのモスクワで9日、第2次世界大戦でのナチス・ドイツに対する勝利を祝う戦勝記念パレードが行われた。パレードは大幅に縮小されたが、重要なのは規模ではない。「プーチン時代」に生まれ育った若い世代を中心に、ソ連ではなく、ロシアが単独で第2次大戦に勝利し、ウクライナの大多数がナチス・ドイツ側で戦ったと信じるようになっていることだ。

米国との距離を見定める欧州 トランプ氏、中東巡り圧力

 ホルムズ海峡の安全に関与しない欧州にいら立つトランプ米大統領は、ドイツに駐留する米兵のうち5000人を年内に削減することを明らかにした。さらにイタリアやスペインでも同様の措置を取る可能性を示唆した。米国と欧州の亀裂は過去最悪とされ、北大西洋条約機構(NATO)の同盟関係の見直しも指摘されている。

比当局侵す中国「超限戦」 生活苦に付け込みスパイに

 フィリピンの国家安全保障を揺るがす「内側からの浸透」が露呈した。フィリピン当局は3月、国防省、海軍、沿岸警備隊に所属する職員3人をスパイ容疑で逮捕した。彼らが手にしていたのは武器ではなく、日常に溶け込んだスマートフォンと、そこに隠された「テトリス」のアプリだった。

ブラジル大統領選、保守有力候補に司法捜査 「政治弾圧」との批判も

半年後の10月に行われるブラジル大統領選は、現職の左派ルラ大統領と、ボルソナロ前大統領の長男で上院議員のフラビオ氏の一騎打ちの様相を強めている。世論調査では、フラビオ氏が保守層や反ルラ票を取り込み、ルラ氏を上回るとの見方が広がる。そうした中、最高裁は、調査結果が出た翌日、ルラ氏に対する名誉毀損(きそん)容疑でフラビオ氏の予備捜査を命じた。保守陣営からは「司法を使った政治的弾圧だ」との批判が噴出している。

次期駐韓米大使 中朝に物言う強硬保守 融和路線の李政権と隔たり

 1年以上空席だった駐韓米大使に強硬保守派として知られる韓国系の元米下院議員、ミッシェル・パク・スチール氏=韓国名、朴銀珠(70)=が任命されたことを巡り、韓国内では早くも歓迎と警戒に評価が割れている。中朝に融和的な李在明政権とは隔たりがあり、トランプ米大統領としては韓国が中朝寄りに傾かないよう牽制する狙いもありそうだ。

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