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未成年者の参加禁止 LGBTパレード サンパウロ市議会が法案可決

【サンパウロ綾村悟】ブラジル最大都市サンパウロの市議会は20日、毎年6月に開催される「LGBT+プライド・パレード」への未成年者の参加を禁止し、公道封鎖を伴うイベント開催を事実上制限する法案を賛成多数で可決した。

法案を提出したのは、新興右派政党「ウニオン・ブラジル」所属のルビーニョ・ヌネス市議。可決後、ヌネス氏はSNSに「伝統的な家族と子供たちの純粋さを守るための偉大な一歩だ」と投稿し、成果を強調した。

キリスト教福音派を中心とする保守系の宗教界は「公共の場における過度な性的表現から子供を保護することは、保護者と社会全体の正当な権利だ」として、右派議員と連携して法案を後押しした。

支持派は「子供が同意なく性的コンテンツに触れることを防ぐ措置であり、差別とは無関係だ」との立場を強調している。

一方、左派・リベラル陣営や性的少数者の権利団体は「憲法が保障する表現と移動の自由を侵害する差別的立法だ」と強く反発。大手メディアも「都市の寛容性と観光産業への打撃になる」と懸念を示している。

法案の行方は不透明だ。正式な条例として成立するには、2回目の採決での再可決と市長の署名が必要となる。成立したとしても、連邦最高裁判所(STF)による違憲判断や仮処分による執行停止が出る可能性がある。

右派が違憲性の高い法案をあえて推進する背景には、政治的な思惑がある。最高裁で違憲と判断された場合、「子供を守るために戦う保守政治家」というメッセージを福音派など右派支持層に強烈に印象付け、今年10月の選挙に活用する狙いがある。さらには、右派が近年積み重ねてきた「最高裁は左傾化している」という司法批判の格好の論拠にもなる。

保守派が「子供の保護」と「文化的価値の防衛」を掲げて支持層の結束を図る一方、左派・リベラル陣営は「人権と多様性の擁護」を旗印に対抗する。今回の法案は、サンパウロ市議会を主戦場とした左右両陣営による「文化戦争」を激化させる導火線となっている。

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