トップ社会生成AI利用者3割がヒヤリハット 企業側のガバナンス不足浮き彫り

生成AI利用者3割がヒヤリハット 企業側のガバナンス不足浮き彫り


 サイバー空間のセキュリティサービスを提供するサイバーセキュリティークラウド(東京都品川区)はこのほど、パソコンを毎日使用する会社員300人を対象に、生成AIの業務利用実態について調査を行った。同調査によると、利用者の約35%が、生成AIを使ったことで何かしらの「ヒヤリハット」を経験し、そのうち約7人に1人が問題に発展していたことが明らかとなった。

サイバーセキュリティークラウド社が調査した生成AI利用時のヒヤリハット割合
サイバーセキュリティークラウド社が調査した生成AI利用時のヒヤリハット割合

 「ヒヤリハット」が生じる背景として、同社は「出力内容の検証不足」を強調。生成AIが出力したものを「確認・修正なしでそのまま業務で使用することがよくある・時々ある」と答えた利用者が約37%に上ったことを例に挙げ、「生成AIへの過信がヒヤリハットを招く一因」と指摘した。

 また、生成AI利用者の内訳を見ると、「会社が公式に認めているツールを利用」しているのは52%だった一方、「会社のルールが明確ではないまま利用している」「会社のルールで認められていないツールを利用している」などの利用者が約15%いることも判明した。

 生成AIに入力した情報を複数回答で尋ねたところ、半数以上が議事録やメモなどの「社内資料」(53.7%)を入力した経験があった。社内資料のほか、「売上・財務データ」(19.9%)、「顧客名・取引先情報」(16.4%)などを入力したという回答もあった。

 情報が外部に共有される可能性を「常に意識している」と回答したのは約52%で、「あまり意識していない」「全く意識していない」と答えた利用者も約23%存在するなど、リスクへの危機意識にばらつきのある実態が浮き彫りとなった。

 同社は調査結果について、業務上での生成AI利用が急速に広がっている一方で、「企業側のガバナンス整備が追いついていない」「個人の判断に委ねられたまま利用が拡大している」と分析。生成AIを業務の中で安全に活用するため、「利用実態の可視化」「ルール整備」「従業員教育」の必要性を訴えた。 

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