
桜の名所が多い静岡県は暖かい春の陽気を受け、例年よりも数日早く桜の見ごろを迎えた。富士宮市や静岡市では3月最後の週末、観光客や地元の家族連れが各所でお花見を楽しんでいた。
富士山のお膝元、富士宮市の中心街にある富士山本宮浅間大社は御神木が桜で、約500本のソメイヨシノが植えられている。同社は慶長9(1604)年、徳川家康が関ヶ原の戦いに勝利したお礼として境内を整備したことでも知られる。桜が境内を彩る中、ピカピカのランドセルを背負った新1年生と家族連れが交通安全や学業成就を祈願していた。

同社は、桜の開花を御祭神「このはなさくやひめ」の御神徳として祝う「桜花祭」を毎年開催している。今年も5日まで、雅楽や狂言の奉納などの神賑行事や夜桜ライトアップなどを楽しむことができる。
静岡市には将軍職を退いた家康公が晩年を過ごした「大御所」がある。公園となった駿府城はこの時期、夜桜を楽しむカップルのデートスポットに姿を変える。
同城の「静岡まつり」は、「ここ駿府で家康公が家臣を連れて花見をした」という故事に由来して昭和32(1957)年から始まった。祭りは市街地で3日から5日まで開かれる。
家康公が眠る久能山東照宮にも、しだれ桜が咲き誇る季節がやって来た。色鮮やかな社殿は江戸時代初期の代表的建造物として国宝建造物に指定され、外国人観光客などで賑(にぎ)わっていた。
桜で笑顔になる人々と共に、ほほ笑む家康公の姿が目に浮かぶようだ。
(文と写真・竹澤安李紗)











