トップ社会戦後のモンゴル抑留者の歌披露 都内でコンサート

戦後のモンゴル抑留者の歌披露 都内でコンサート

「囚われの旅人」を歌い上げる声楽家の田中利幸さん(右)=24日午後、東京都千代田区(石井孝秀撮影)
「囚われの旅人」を歌い上げる声楽家の田中利幸さん(右)=24日午後、東京都千代田区(石井孝秀撮影)

 第2次世界大戦終了後、旧ソ連によってモンゴルに抑留された人々が、いつか日本へ帰ると誓いを込めて歌い継いだ歌「囚(とら)われの旅人」を披露するコンサートが24日、東京都内のホテルで開かれた。声楽家の田中利幸さん(68)が「囚われの旅人」のほか、日本の愛唱歌や讃美歌「アメージング・グレイス」などを熱唱した。

 「囚われの旅人」は軍医だった山田利衛氏が3番まで作詞。1番ではモンゴルの雄大な風景を見つめながら自身の家族へ思いを馳(は)せつつ、2番では夕焼けの町を目にして流す望郷の涙、そして3番では厳しい環境下で仲間が命を落としていく非情な現実が、歌詞を通じて描かれている。

 3番で歌い終わると、悲しみと不条理の思いが強まってしまうという懸念から、コンサートでは3番の後に間奏を挟んで再び2番が歌われた。

 田中さんは昨年、抑留者の遺族から「『囚われの旅人』を後世に残す手伝いをしてほしい」という願いを受け、積極的に同歌をコンサートで披露している。田中さんは「歌を聴けば、時空を超えて抑留者たちの思いを疑似体験できる。現在では憎しみではなく、日本とモンゴルの友好を育む歌になってほしい」と訴えた。

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