トップ防衛・沖縄牛島中将辞世の句「もう削除しないで」 砂川牧師が陸自に要請

牛島中将辞世の句「もう削除しないで」 砂川牧師が陸自に要請

要請書を手渡す砂川竜一氏(右)=12月30日、陸上自衛隊那覇駐屯地前(本人提供)

太平洋戦争末期の沖縄戦で、旧日本陸軍第32軍を指揮した牛島満中将の辞世の句が1日、陸上自衛隊第15旅団(那覇市)のホームページに再掲載された。これに先立ち南城市の「つきしろキリスト教会」の砂川竜一牧師は先月末、辞世の句を再び削除することがないよう同旅団に要請した。

辞世の句を巡っては昨年、掲載に反発する県内の市民団体や地元メディアらによる批判を受け、同旅団は一時掲載を見合わせ、該当の記述をホームページ上から削除していた。検討の結果「歴史的事実を示す資料」であるとの判断から再度掲載することになったという。

これに対して、地元紙は「(辞世)掲載は住民犠牲への配慮を著しく欠く上に憲法の精神にも合致しない」(1月5日付沖縄タイムス社説)、「(旧日本軍との関係を)厳しく検証した上で断ち切ることが自衛隊、さらには日本社会に求められている」(1月9日付琉球新報社説)などと再度批判を強めている。

砂川氏は要請の中で、これらの批判を念頭に、「日本を他国の侵略から守るために戦い犠牲になった多くの県民と兵士たちの心を、辞世の句を決して忘れさせてはならない」とした上で、「今後どのような苦情や迫害があろうとも、桑江(良逢)初代群長の訓示とともに掲載された牛島軍司令官の辞世の句などを、決して削除しないように」と訴えた。

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