トップ防衛・沖縄新年序盤に宮古島、沖縄、浦添市長選 知事選見据え保革攻防

新年序盤に宮古島、沖縄、浦添市長選 知事選見据え保革攻防

首長選制覇へ結束を呼び掛ける自民県連の島袋大会長=9日、那覇市のパシフィックホテル沖縄(川瀬裕也撮影)

県政を左右する「天王山」の沖縄県知事選挙まであと1年に迫った2025年は、1月19日投開票の宮古島市長選を皮切りに、沖縄市長選、浦添市長選が2月までに順次行われる。特に沖縄市長選は、任期中に死去した桑江朝千夫市長の市政継承の是非を巡り、新人同士の保革一騎打ちの構図となりそうだ。これら新年序盤の選挙結果は7月に控える参院選や来年の知事選に影響を与えることは必至だ。(沖縄支局・川瀬裕也)

自民県連、首長選制覇へ結束

「オール沖縄」は内部で不協和音

今年序盤の宮古島、沖縄、浦添3市長選の中で、自民県連が最も力を注いでいるのが1月19日告示、26日投開票の沖縄市長選だ。那覇市に次ぐ人口第2位の14万人都市であり、7月の参院選や来年の県知事選を占う重要な選挙区として注目されている。

同市長選には現時点で、保守系からは同市選出の元県議で自民県連幹事長などを務めた花城大輔氏(53)が、玉城知事を支える「オール沖縄」陣営からは、同じく同市選出の県議で立憲民主党元県連代表の仲村未央氏(52)がともに立候補を表明している。

同市は2014年の桑江氏初当選により8年ぶりに保守が市政を奪還。以来、3期にわたり桑江市政が続いてきた。自民県連関係者は「10年間続いた保守市政をこのタイミングで再び革新系に戻すことは絶対にあってはならない」と話す。

今月9日に行われた自民県連新春の集いでも、登壇者の話題は沖縄市長選をはじめとする首長選一色だった。県連会長の島袋大県議は、「自公の連携で何が何でも(勝利し)、玉城(デニー)県政を追い込む年にしたい」と結束を呼び掛け、会場は歓声と拍手に包まれた。

一方で、オール沖縄内部では不穏な動きが目立つ。昨年の衆院選・沖縄4区ではオール沖縄の統一候補を社大党県議が支援せず、結果的に落選したことで軋轢(あつれき)が生まれた。さらに、同選挙期間中に沖縄入りしたれいわ新選組の山本太郎代表が、オール沖縄を「選挙互助会に落ちぶれた」「歴史的な役割は終えた」とこき下ろしたことで、一時は「(国政)野党共闘の教科書」とまで言われた盤石な体制に不協和音が生じている。

これらの余波は7月の参院選にも影響しそうだ。社大は同党委員長の高良鉄美参院議員の2期目擁立を決めているが、ある関係者は、「内部がこんな状態のままでは結束して戦うことはできない」と厳しい見方を示した上で、「(参院選を控え)沖縄市長選どころではないのが現状ではないか」と推測した。

辺野古訴訟の最高裁判決で敗れ、北部豪雨災害の対応やワシントン事務所設置問題などで厳しい立場にある玉城知事にとって、今年行われる首長選は、自身の政治生命に直結する試金石となりそうだ。

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