沖縄県議選 16日投開票 与野党、過半数獲得に全力

国政、知事選に大きく影響

玉城氏「事実上の信任投票」

県議選告示日に声援を送る支援者=6月7日、沖縄県宜野湾市

沖縄県議選(定数48)が16日、投開票される。2期目の玉城デニー県政への「中間審判」としての位置付けを持つと同時に、次期国政選挙や、2026年の沖縄県知事選にも大きく影響を与える重要な選挙だ。選挙戦の終盤情勢を分析する。(沖縄支局・川瀬裕也)

同日の糸満市長選・市議補選にも注目

「たった1議席が足りないのです!なんとしても『過半数』を取り戻さなければなりません!」(野党系候補)。

「玉城知事を支えるためにも、絶対に『過半数』は譲れません!」(与党系候補)。

県議選が告示された7日、梅雨曇りの下、与野党の候補者が県内各地の出陣式で第一声を上げた。多くの候補者が演説の中で、それぞれ「過半数」の議席獲得について熱弁を振るった。

沖縄県議会=沖縄県那覇市

県議会は現在、議長を除くと、玉城氏を支える与党(オール沖縄勢力)が24議席、野党(保守系)・中立が23議席と拮抗(きっこう)している。与党候補者は県政運営における玉城氏支援の立場で結束し、過半数の議席維持を目指している。これに対し、自民、公明両党と中道保守無所属が過半数の奪還に全力を挙げる構図となっている。

自民党県連関係者は、次期知事選で県政を奪還するための足掛かりとして、「なんとしても過半数、議席を増やさなければならない」と意気込む。

玉城県政では、行政の手続きミスや会計不祥事などが相次ぎ、普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、玉城氏が掲げる「辺野古に新基地をつくらせない」などの公約も達成できておらず、県政与党の攻めどころは多い。

ところが、国政レベルでは自民党派閥による国会議員の裏金問題の浮上により、岸田内閣の支持率が大幅に低下。衆院3補選と静岡県知事選での自民の敗北なども逆風となり、「選挙戦の足を引っ張っている」(前出関係者)と言う。共産党や立憲民主党、社民党などは連日の選挙応援に党幹部を投入しているのに対して、自民党幹部の姿は見られない。

一方、公明党は強気の姿勢で臨む。現有2議席に対し4人の候補者を擁立。9日には党トップの山口那津男代表が沖縄入りし、マイクを握るなど、「異例の力の入れ具合」(公明党関係者)だ。仮に最大野党・自民党の公認・推薦候補者20人全員が当選しても過半数に届かないため、国会同様、公明および保守系無所属との連立は不可欠だ。

共産は1人が引退するも、現有議席数の7人を擁立。革新票を基盤とし、立民や社民と連携を取りつつも、全員当選が至上命令だ。

県内最大の激戦区は、定数11に対し、19人が出馬している那覇市・南部離島区だ。再選を狙う現職らは地盤固めとさらなる票の拡大に余念がない。与党議員2人の引退により生じた2議席を保革新人が競い合う混戦状態だ。

このほか、うるま市区(定数4)、沖縄市区(同5)、宜野湾市区(同3)、中頭郡区(同5)では、新人含め中道保守が議席を伸ばせるかどうかが注目される。中でも定数5に対し、野党現職が1人の中頭郡区は、自民の重点選挙区の一つで、新人当選による議席拡大を狙う。また、定数3のうち、自民が2議席を占める宜野湾市区でも、「現職は絶対に落とせない」(前出)と言う。自民の独自調査によると、現職でも当選ラインに達していない候補が数名いるといい、無党派層の票の掘り起こしが最終的な結果を分ける事態となりそうだ。

また、県議選投開票日と同日実施される糸満市長選挙と同市議会補選にも注目が集まる。中でも同市長選挙は32年ぶりとなる4候補者による激戦。南部病院の跡地利用や、市の財政再建などを争点に、保革一歩も譲らない舌戦を繰り広げている。

このような中、玉城知事は7日、自身の後援会が運用するSNSに投稿した。「与党多数の意義」と題した動画の中で、オール沖縄勢力の議員との連携によって「県民の生活を守る政策が実現できた」と実績を主張し、「(県議選は)2期目折り返しを迎える私の県政における事実上の信任投票です」と発言。玉城氏に連携を表明する候補者への投票を呼び掛けている。

今回無投票での当選が決まったのは、石垣市区(同2)の2人のみだ。

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