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第4次安倍再改造内閣発足 不退転の決意で政策実現を


政治部長 武田滋樹

 第4次安倍再改造内閣が発足した。安倍晋三首相は「新しい時代の国づくりを力強く進めていく布陣を整えた」と述べ、「安定と挑戦の内閣」と命名。2012年12月の再登板以来、在任7年目を迎える中での緩みや驕(おご)りを戒めつつ、「常にチャレンジャーの気持ちで、大胆な改革に挑戦していく」と決意を表明した。

安倍晋三首相

記者会見する安倍晋三首相=11日午後、首相官邸

 昨年秋の自民党総裁選に勝利し21年9月まで3年間の任期が追加されたが、もうすぐ1年が過ぎる。11月には桂太郎氏を抜き通算の在籍日数が憲政史上最長となるが、政権の評価は長さだけでは決まらない。最終的に問われるのは「何をしたのか」という結果責任だ。

 かつて「一内閣で解決・達成できるのはせいぜい一仕事」と言われていたが、安倍首相は既に第1次内閣で、占領期から続く教育基本法を改正し、防衛庁を省に昇格させ、第2次内閣以降でも集団的自衛権の行使容認の閣議決定に続く、安全保障法制の整備など、一内閣としては稀(まれ)に見る多くの業績を残している。

 しかしながら、首相が令和の国づくりの柱として掲げた政策課題は総じて「道半ば」にとどまっている。デフレ脱却はもとより、自ら「国難」と呼んだ少子高齢化、人口減少社会問題についても多様な処方箋を準備したが、国民の将来への不安は解消されていない。「戦後日本外交の総決算」の核心と言える北方領土問題解決(日露平和条約締結)と北朝鮮の拉致問題解決(日朝国交正常化)も突破口が見いだせていない。

 第1次内閣で掲げた「戦後レジームからの脱却」の中心となる憲法改正も野党の抵抗で衆参両院で議論すらできないのが実情だ。

 首相は今回、内閣の要所に首相なりに能力を検証した有力議員を配して、政策課題の解決に拍車を掛け、憲法改正は二階俊博幹事長を中心に党が一丸となって取り組む態勢を整えた。

 とはいえ、それだけでは国の未来の礎となる重大案件は簡単には動かない。首相の不退転の決意と政治力が今こそ問われている。