世界日報 Web版

与野党超えた改憲議論を、安倍首相会見


原案作り主導に意欲

 安倍晋三首相(自民党総裁)は22日、参院選での与党勝利を受けて党本部で記者会見を行い、憲法改正について「令和の時代にふさわしい改正案策定に向け、今後強いリーダーシップを発揮していく」と表明。与野党に衆参両院の憲法審査会で改憲議論を進めるよう呼び掛けた。

安倍晋三首相

参院選の結果を受け記者会見する安倍晋三首相(自民党総裁)=22日午後、東京・永田町の同党本部(森啓造撮影)

 首相は選挙結果について「『少なくとも(改憲)議論は行うべきである』、これが国民の審判だ。野党はこの民意を正面から受け止めていただきたい」と強調。具体的には、改憲勢力3分の2に届かなかったことを踏まえ、「立憲民主党をはじめ、野党もそれぞれの案を持ち寄っていただきたい」と訴え、「与野党の枠を超えて3分の2の賛同が得られる改正案を練り上げていきたい」と語った。

 自民党は憲法9条への自衛隊明記など改憲案をまとめているが、「たたき台を提案しているが、この案だけにとらわれることなく、柔軟な議論を行っていく」と表明。また、自身が掲げる2020年の改正憲法施行の目標については「思いは変わらない」と明言しつつも、「スケジュールありきではなく、各党各会派でしっかり議論してほしい」と述べた。

 21年9月までの党総裁任期中に衆院解散・総選挙に踏み切る可能性については「解散は今、全く考えていないが、あらゆる選択肢を排除しない」と語った。参院選後の臨時国会は8月1日に召集する考えを明らかにした。

 首相は参院選後の政権運営について「最大の課題は少子高齢化への対応だ」との認識を示した。具体的な取り組みとして、教育無償化や全世代型社会保障などを挙げ、「国民の声によく耳を傾けながら、今後さらに議論を加速していく」と強調した。

 そのほか首相は、朝鮮半島での外交問題にも言及。北朝鮮の拉致問題が未(いま)だ未解決であることを「痛恨の極み」として、改めて解決に向けた決意を示した。日韓関係の悪化については「輸出関係の土台にある信頼関係が失われてきたのは事実」と指摘。韓国が合意を一方的に破る姿勢を批判し、国家間の約束を守ることを求めた。