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参院選終盤、投票率上昇へ活発な選挙戦を


 令和初の第25回参院選も終盤戦に入り、投票日が3日後に迫った。

 各党各陣営も最後の支持を訴える遊説に全力を注いでおり、新しい時代にわが国の針路を考える大切な機会として、一人でも多くの有権者が投票所に足を運ぶように選挙が盛り上がっていくことを期待したい。

 低投票率の若い世代

 今回参院選の公示前、衆院解散で衆参同日選になるか否かが注目を集めた。確かに、有権者の関心は政権選択となる衆院選に比べて参院選の方が低いことは否めない傾向がある。参院選の投票率は平成初となった30年前の第15回に65・02%を記録したのを最後に6割を超えたことがない。1995年の第17回には史上最低の44・52%まで落ち込んだ。

 前回の第24回は54・70%で2・09ポイント増加して若干持ち直したものの、過去4番目の低さだった。選挙権年齢を20歳以上から18歳以上に引き下げて最初の国政選挙となり注目されたが、新たに選挙権を得た18~19歳の投票率は46・78%で全国平均を下げてしまったことになる。しかし、それ以上に低いのが20歳代の35・60%、30歳代の44・24%だった。

 今回は台風5号が北上しており、投票日の21日に西日本の天気が大荒れになる可能性があることから、投票率への影響が懸念されている。期日前投票率は、総務省の速報によると14日現在で5・92%であり、前回と比べ0・26ポイント下回っている。このままでは前回よりも低い投票率に終わる可能性があり、半数近い有権者の参政権の放棄は極めて問題だ。

 特に身動きが不自由になる高齢層よりも、30歳代以下の若い有権者たちの過半数が投票用紙を無駄にしてしまう現状は嘆かわしいと言わざるを得ない。今回の選挙の主要争点には社会保障問題が挙がっており、年金受給者や近い将来に給付を受ける年齢層の有権者の関心が高いのは当然だが、制度を支える働き手である若い世代の意見・希望を選挙を通じて政策に反映させようという努力が不足していることになる。

 争点の一つに挙がっている「マクロ経済スライド」についても、年金給付額への影響や働き手の負担などをめぐって、世代間で支えられる側と支える側という立場の違いがあるのであり、支える側の若年層の積極的な関心と投票行動がもっとあっていいはずである。また、各党各候補の教育、雇用、賃金、労働、育児など若年層に身近な公約に関心を持ってもらいたい。

 インターネットによる選挙運動も2013年参院選から解禁され、定着してきた。ネットに親しむ若い世代へのアピールに有用なツールであることは間違いない。ただ、ネット交流サイト(SNS)などへのアクセスは特定の情報に偏りやすく、恣意(しい)的になリやすい点も考慮すべきである。

 責任ある政治への情熱を

無論、有権者を選挙に引きつける主役は候補者であり政党だ。日本で責任ある政治を実行する情熱で一人でも多くの有権者の心を動かし、投票率を押し上げてほしい。