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日中首脳会談 習主席、来春に国賓来日


首相「日中新時代切り開く」

 安倍晋三首相は27日夜、20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)のため来日した中国の習近平国家主席と大阪市内のホテルで会談。習氏が来年春、国賓として再来日することで一致した。両国関係は昨年10月に首相が訪中するなど、関係改善に向かっており、来日受け入れは、貿易摩擦で関係が緊張する米トランプ政権を牽制(けんせい)する狙いもあるとみられる。

安倍晋三首相(左)と習近平国家主席

安倍晋三首相(左)と握手する中国の習近平国家主席=27日午後、大阪市北区

 首相は「来年の桜が咲く頃に国賓として日本に迎え、日中関係を次の高みに引き上げていきたい」と国賓としての来日を正式に招請。習氏は「来年の春の訪問はいいアイデアだ」と受け入れる意向を示した。

 習氏は一方で、「G20サミットで多国間主義、自由貿易を擁護する明確な声を発出し、世界経済発展のために原動力を与えていくことを期待する」と述べた。29日の米中首脳会談を前に、貿易摩擦で対立するトランプ政権を牽制したものとみられる。

 その上で「日中関係は新しい歴史的スタートラインに立っている」と日本との関係の良好ぶりをアピール。首相も「日中新時代を切り開いていきたい」と関係改善に意欲を示した。

 首相はまた、香港の逃亡犯条例改正をめぐる混乱について「自由で開かれた香港の繁栄が一国二制度のもとで重要」であることを指摘した。

 習氏の来日は、副主席だった2009年以来。中国国家主席の来日は、2010年の胡錦濤氏以来となる。

 両国関係は、12年の尖閣諸島国有化で冷え込んだが、首相が中国の巨大経済圏構想「一帯一路」への協力姿勢を示したことから関係は改善に向かった。

 その一方で、中国の公船による東シナ海・尖閣諸島(沖縄県)周辺の航行が常態化、日中中間線付近で一方的にガス田の開発を進めるなど火種は残されている。

(本田隆文)