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迫る内閣改造 目玉は多くの女性の起用


 8月も半ばを過ぎた。暦の上ではもう秋だ。ところが秋どころか、まだ猛暑の真っ最中だ。しかし、涼しいところが一カ所だけある。東京のど真ん中の永田町がそれだ。ほとんどの議員がお国に帰り、盆踊りや後援者回りに汗をかき永田町はもぬけの殻の状態だ。  だが、今週からは様相が異なる。地元山口やら山梨の別荘を拠点にゴルフなどをし鋭気を養ってきた安倍首相が永田町に戻ってくる。全国各地に散っていた与野党議員も戻ってきて政界秋の陣の備えをしなければならない。

 なかでも自民党の派閥の領袖たちの目はギラギラだ。この休み中、安倍首相がじっくりと内閣改造・党役員人事を練り、9月の2、3の両日に新たな態勢を発表し、再スタートする意向であることを熟知しているからだ。

 すでに女房役の菅義偉官房長官、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明経済再生相の続投が確実視されている。いずれも第2次安倍政権誕生の功労者たちだ。公明党からは太田昭宏国土交通相の留任が打診されており、残るポストをどう振り分けるのか。それが最大の問題だ。内閣改造がうまくいけば、自らの求心力のアップにつながりもするが、失敗すれば内閣支持率の低下はもちろん、来年の総裁選の見通しに待ったがかかってしまう。

 第2次安倍内閣は、この17日で発足600日を迎えたが、同じ顔触れで閣僚が続いているのは記録ものだ。それだけに大幅な閣僚交代となれば、ひとつの大きな賭けに出ることを意味する。それでもやる以上は、よほどの新鮮味と目玉がなければ意味がない。

 首相はそのことは十分承知だ。そこで、その目玉として首相は女性を多く起用することを考えている。「党の野田聖子総務会長は外すが原発に消極的なので閣僚起用は難しい。高市早苗政調会長は経済が専門だが、文部科学省や防衛省でも使えるだろう。稲田朋美さんは党に移って政策をやってもらい、民間からも女性を起用できないか」。こんなことを考えているに違いない。

 この内閣改造、党役員人事の憶測をめぐって、これから噂が噂を呼ぶようになろう。マスコミの目もますます政府・与党に注がれることになる。それをただ指をくわえて見ている野党であっては困る。国民は何を考え、何を望んでいるか。そのことをすっきりと整理して体制を再構築し秋の国会に備えてもらいたい。(I)