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学術会議の役割、機能を検証 井上信治万博・科学技術担当相


 井上信治万博・科学技術担当相は13日、世界日報社を含む報道各社のインタビューに応じた。日本学術会議について、所管大臣として「期待される役割、機能を果たしているかを検証した上で、どういう制度がいいのかを考えていく」と述べ、予算や人員とは別の観点から同会議について見直す考えを示した。また2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)について「先頭に立って旗を振って取り組んでいきたい」と機運醸成に取り組む姿勢を強調した。
 

井上信治万博・科学技術担当相

 いのうえ・しんじ 昭和44年、東京都生まれ。東大法学部卒業後、建設省入省。自民党衆院議員。党青年局長、環境副大臣兼内閣府副大臣、衆院内閣委員長などを歴任。当選6回。

万博を日本全体の活性化につなげるため必要な取り組みは。

 「大阪・関西万博」なので、関西の他府県の協力も頂かないといけない。日本全体で機運を盛り上げていかないと万博の成功はなく、それが私に課せられた使命だ。先頭に立って旗を振って取り組んでいきたい。

 日本の持つ魅力を世界に発信していく貴重な場だ。科学技術も重要な要素で、大いに発信していきたい。デジタル化やIoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)を活用した実験場として、いろいろなことに挑戦していく。

日本学術会議の問題で学問の自由に焦点が当たっている。

 学問の自由は非常に大切だ。そういった意味で学術会議の考え方は最大限尊重していきたい。他方で会議の見直しの話が出てきている。予算や人員については行政改革的観点から河野太郎行革担当相が検討される。私は学術会議を所管する立場から、まずは会議に期待される役割、機能を果たしているかを検証した上で、どういう制度がいいのかを考えていく。例えば答申や勧告が近年なされていないという話もある。当事者の話を伺ってみようと思っている。

日本学術会議は2017年に防衛省の軍事研究への支援制度を非難する考えをまとめた。科学者の軍事研究への参加の是非についてどう考えるか。

 学術会議の考え方ということで、それは尊重したい。他方で、終戦後70年以上たって、社会の在り方、時代の変化もある。科学技術に関しても、軍事と民生のデュアルユースはどの研究分野でもあり得る話で、そういった変化も考えた上でぜひ学術会議で考えていただければと思う。

科学技術に関して、基礎研究力の低下が指摘されている。

 しっかり対応を取らなければいけない。20年、30年先をにらんで若手の研究者を応援していくことが非常に重要だ。重点的にやっていく。

宇宙政策について、日本として米国のアルテミス計画に参加を表明している。

 今週中にもアルテミス合意に署名して正式にアルテミス計画を世界各国との協力の中でスタートさせる。計画が実現すれば、経済にも活用できる。準天頂衛星や通信・放送など、そういったことをよりグレードアップしていくため、アルテミス計画にしっかり貢献していきたい。