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JAXA、X線天文衛星「アストロH」公開


日本の天文衛星では最大、年明けに打ち上げ

JAXA、X線天文衛星「アストロH」公開

宇宙航空研究開発機構のX線天文衛星「アストロH」。日本の天文衛星で最大。来年3月までに打ち上げられる=27日午後、茨城県つくば市の筑波宇宙センター

 銀河の中心にある巨大ブラックホールや、銀河が集まった銀河団の形成過程の解明を目指す宇宙航空研究開発機構(JAXA)のX線天文衛星「アストロH」が完成し、茨城県つくば市の筑波宇宙センターで27日、報道陣に公開された。2005年に打ち上げた「すざく(朱雀)」の後継機で、日本の天文衛星では最大。

 来年1~3月に鹿児島県・種子島からH2Aロケット30号機で打ち上げられる。開発責任者の高橋忠幸JAXA教授は「ようやくここまで来た。チームメンバーがそれぞれの力を最大限に発揮した」と話した。

 アストロHは重さ2・7トンで、宇宙空間では機体の一部を伸ばし全長約14メートルになる。米航空宇宙局(NASA)などと協力し、2種類計4本の望遠鏡を搭載。遠く離れた巨大ブラックホールを、すざくの約100倍の感度で観測できる。開発費は打ち上げ費用を含め約400億円。

 日本のX線天文衛星は2000年に、アストロEがM5ロケットによる打ち上げに失敗。すざくの打ち上げは成功したが、望遠鏡で集めたX線のエネルギーを超精密に測定する検出器が冷却装置の故障で使えず、性能を十分に発揮できなかった。アストロHは再発防止に万全を期した。