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従業員の健康管理を支援する企業が増加


ファンケルや東レなど、企業の生産性向上も

従業員の健康管理を支援する企業が増加

ファンケルが本格的に始める健康増進プログラムの試験運用で、朝礼時にストレッチを行うグループ会社の社員たち(ファンケル提供)

 従業員の健康管理を行う法人向けサービスに乗り出す企業が増え始めた。生活習慣の改善を支援する取り組みは、企業の生産性向上や医療費削減の観点からも需要が大きいとみているからだ。

 健康食品大手のファンケルは、グループ会社を通じ、法人向けに従業員の健康増進プログラムの提供を今秋から本格的に始める。健康診断と聞き取り調査の結果をもとに、運動や食事、サプリメントの摂取メニューを3カ月ごとに作成。会社でも朝礼時にストレッチを取り入れるなど、生活習慣の改善策を提案する。

 ファンケルグループの社員250人を対象とした試験運用では、中性脂肪や血圧の数値が悪かった社員のうち約半数が、半年で基準値内に改善した。効果が確認できたため、法人サービスを展開することにした。ファンケルヘルスサイエンス(横浜市)の若山和正取締役は「一人ひとりが効率よく健康になれるサービスだ。労働人口の減少が進む中で、こうした需要は伸びてくる」と話す。

 東レは建築業など、過酷な環境で働く作業員の体調管理に着目。同社は、着るだけで心拍数などが測れる自社開発の衣料「hitoe(ヒトエ)」を使い、体調やストレス状況の変化を調べる実証実験を日本航空などと始めている。リアルタイムでデータを収集するため「離れた場所でも急な体調変化を把握できる」(広報)のが魅力だとアピール。年度内に事業化する予定だ。

 帝人は、不眠症などの睡眠の悩みに対応する個人向け総合サービスを3月に始めた。睡眠記録アプリなどを通じデータを蓄積中。今後、企業向けに健康管理ビジネスを展開することを検討している。