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コンゴ紛争、漫画で解説


赤十字国際委「もっと知って」

コンゴ紛争、漫画で解説

コンゴ(旧ザイール)の紛争について描かれた漫画「14歳の兵士ザザ」=18日、東京都港区の赤十字国際委員会(ICRC)駐日事務所

コンゴ紛争、漫画で解説

コンゴ(旧ザイール)東部の山岳地の村ルリング入りした原作者の大石賢一氏(左)=2014年11月、赤十字国際委員会(ICRC)提供(c)Sylvie Pellet/ICRC

 アフリカの内戦の中でも複雑で、なかなか説明が難しいコンゴ(旧ザイール)の紛争について「もっと日本人に知ってもらいたい」と、赤十字国際委員会(ICRC)が漫画作品を準備している。原作は、故石ノ森章太郎作画作品「HOTEL」の原作者として知られるマンガ脚本家の大石賢一氏、作画を石ノ森章太郎の弟子、石川森彦氏が担当。10月1日に全国の書店で発売予定だ。

 アフリカ大陸の中央に位置するコンゴの国土は「西欧がすっぽり中に収まる」と表現されるほど広大で奥深い。東部や南部を中心に各地で中央政府の支配が及ばない。大小の武装勢力が群雄割拠している。

 コンゴは希少金属の宝庫という顔も持つ。この資源を確保したい企業と手を組む武装勢力も存在する。携帯電話やパソコンには必須の天然資源「コルタン(タンタル)」は世界の埋蔵量の8割がコンゴに集中するといわれる。

 ICRCは2009年、60年ぶりの駐日事務所再開を果たし、当初から「日本独自の事業を何かできないか」と考えていた。徐々に東京と、ICRC本部のあるジュネーブ、コンゴの現場事務所の三者を結ぶ企画が固まっていき、13年から作業が本格化した。

 「現場を見てもらいたい」というICRCの強い希望に応えたのが大石氏。14年11月、2週間にわたってコンゴ入りし、東部ブカブを中心に現場を見て回った。

 ICRCとまとめた作品のテーマは①少年少女の「子供兵士」②戦場の性暴力③離散家族の再会-の3本柱。どれもコンゴで繰り返されている現在進行中の問題ばかりだ。

 帰国後の大石氏が半年かけて完成させた脚本は「14歳の兵士ザザ」と題され、現地入りした日本人の目を通して紛争の現場に迫る内容となった。当初は日本人の関心を高めることが目的だった漫画だが、外国人でも分かりやすいことから、世界的にICRCの広報手段として活用できないか検討されている。(時事)