世界日報 Web版

「生活・介護支援」目的に力点を置く


トヨタとホンダの2社がロボット開発でしのぎ削る

「生活・介護支援」目的に力点を置く

トヨタ自動車の歩行練習用装置(同社提供)

 自動車大手として長年のライバル関係にあるトヨタ自動車とホンダの2社が、ロボット開発でしのぎを削っている。両社とも高齢者や障害者らの日常生活やリハビリを助ける「生活・介護支援」目的のロボットに力点を置いており、自動車開発で培った技術をそれぞれ応用し、新規ビジネスにつなげたい考えだ。

 トヨタは2011年に「介護・医療支援」を目的としたロボットを発表。歩行が不自由な人の歩行練習用装置として、脚部に装着して足を前に振り出す動作や体重を支える動きを助ける器具を開発した。病院などでの試験利用を進め、早期の事業化を目指している。

 また、手足が不自由な人の家庭生活を助ける同社の生活支援ロボット「HSR」は、人間の言葉を理解した上で、床に落ちた物を拾ったり、棚の上の物を取って人間に届けたりすることができる。9月からは、HSRの実用化に向け複数の大学と共同研究を始める。

 一方、二足歩行ロボットの「ASIMO(アシモ)」で知られるホンダは、「歩行支援」を中心テーマに据え、1999年から技術開発を続けている。同社が開発した歩行訓練機器「歩行アシスト」はアシモの技術を活用。腰と太ももに装着すると、歩くとき楽に膝を蹴り上げられる。トヨタに先駆けて事業化を発表。11月から病院向けなどにリース販売する予定だ。

 最近はソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」のように、会話能力を重視したロボットが存在感を高めている。自動車大手は「ソフトバンクとは考え方が異なる」(八郷隆弘ホンダ社長)として、生活者の役に立つロボットの開発を目指す考えだ。