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自衛隊の「宇宙作戦隊」が訓練の様子を公開


人工衛星の接近状況など解析、「能力強化に取り組む」

自衛隊の「宇宙作戦隊」が訓練の様子を公開

宇宙状況監視の様子を公開した宇宙作戦隊=30日、東京都府中市の府中基地、川瀬裕也撮影

 航空自衛隊は30日、「令和3年度自衛隊統合演習(実働演習)」の一環として府中基地(東京都府中市)を拠点とする自衛隊の宇宙領域専門部隊「宇宙作戦隊」の訓練の様子を報道陣に公開した。作戦隊の活動内容が公開されたのは昨年12月以来で2回目。

 公開されたのは、人工衛星同士の接近状況などを「宇宙領域シミュレーター」で解析する一連のデモンストレーション。日本の衛星に接近する可能性がある架空の衛星の検知から始まり、解析によって最接近距離や最接近時刻、衝突確立などを算出した。解析された情報は統合幕僚監部を通して陸海空自衛隊に伝達されるという。

 隊長を務める阿式俊英2等空佐(43)は、対衛星用ミサイルやキラー衛星などを念頭に「宇宙空間の安定的利用に対する脅威が増加している」と指摘。その上で「わが国の宇宙安全保障および、宇宙空間の持続的、安定的な利用を確保するため、米国との連携強化を図り、引き続き宇宙領域における能力強化に取り組んでいく」と語った。

 作戦隊は昨年5月、不審な人工衛星や宇宙ごみ(スペースデブリ)などを監視するため約20人で発足した。2023年度に本格稼働する予定で、宇宙状況監視(SSA)システムを通じ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や米軍との情報共有も図る。

 防衛省は21年度末までに、作戦隊のほかに指揮統制を担当する部隊を発足させ、両部隊が属する「宇宙作戦群」を70人規模で編成する方針だ。