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アフガン首都制圧から3ヵ月、退避389人が来日


カタールの協力で空路の利用が可能に、大使館関係者ら来日

アフガン首都制圧から3ヵ月、退避389人が来日

成田空港に到着した、日本政府が退避の対象としていたアフガニスタン人ら=10月19日、千葉県成田市

 イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧して15日で3カ月を迎える。この間、日本大使館や国際協力機構(JICA)で働くアフガン人関係者の退避が進み、これまで389人が日本に到着した。タリバンと緊密な関係を築くカタール政府の協力で、空路の利用が可能になったことが背景にある。

 林芳正外相は12日の記者会見で「日本人とともに働いてきた現地職員をできる限り支援するのは当然だ。必要な出国支援に全力で取り組みたい」と述べた。

 8月のアフガン情勢緊迫を受け、日本人大使館員12人が退避する一方、約500人のアフガン人関係者は取り残された。日本政府は自衛隊機を派遣したが、現地の治安情勢悪化により、退避は邦人1人にとどまっていた。

 日本政府はこれを機に、カタール政府に協力を求める方針に転じた。政府代表を首都ドーハに派遣。茂木敏充外相(当時)は、ムハンマド外相との会談で退避支援を直談判し、「最大限協力したい」との言質を得た。

 10月以降、カタール政府が手配した民間機による退避が相次いで実現。希望者の8割近くが日本に到着したことになる。外務省幹部は「外相会談が大きかった。カタールのおかげでうまくいっている」と指摘した。

 アフガン人関係者は90日間の短期滞在資格などで滞在。多くは再びアフガンでの勤務を希望しているという。ただ、大使館などの業務再開の見通しは立っておらず、当面の生活支援などの検討が急務となっている。