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海底火山の軽石、黒潮に乗り来月末に関東到達か


海洋研究開発機構が試算、沖縄に漂着し漁業活動に支障

海底火山の軽石、黒潮に乗り来月末に関東到達か

海底火山の噴火で噴出後、海面を漂流する軽石(産業技術総合研究所提供)

海底火山の軽石、黒潮に乗り来月末に関東到達か

小笠原諸島の海底火山噴火で噴出した軽石の漂流経路予測。10月上旬に沖縄本島付近に達し(上)、11月上旬に高知県沖に(中)、同月末ごろに関東地方沿岸に達する(下)(海洋研究開発機構提供)

 小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火で、噴出した軽石が黒潮によって運ばれ、11月末ごろ千葉県など関東地方沿岸に到達する可能性があることが29日までに、海洋研究開発機構の試算で分かった。流される途中で沈んだり拡散したりすることがあり、実際に到達する量は不明という。

 軽石は今月上旬以降、沖縄県の広範囲に大量に漂着。定期航路の運航や漁業活動に支障が出ている。

 海洋機構の美山透・主任研究員は、海流の予測モデルを使い、8月13日の噴火で噴出した軽石が海流に乗って流される様子を試算した。

 その結果、10月上旬には実際の観測同様、沖縄本島付近に到達。その後黒潮に乗って北上し、11月上旬に高知県南岸に接近する。黒潮が蛇行する紀伊半島沖で一度沿岸を離れた後、11月下旬にかけて愛知県から静岡県沖を東に進み、11月末には千葉県東方など関東地方に近づくという。

 美山さんは「軽石が広がる範囲と時期を把握した上で、観測を通じて対策に役立ててほしい」と話した。

 産業技術総合研究所などによると、今回の噴火による噴煙は高さ16~19キロに到達。1914年の桜島大正噴火に次ぐ規模で、明治以降の国内の火山噴火では最大級だという。