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震災遺構「請戸小」開館、卒業生らが来訪


福島で初、校舎に津波の爪痕が残る、再現模型なども展示

震災遺構「請戸小」開館、卒業生らが来訪

東日本大震災後、自衛隊員や一時帰宅した住民らによって請戸小学校の黒板に書かれたメッセージの中から、自分の書き込みを指さす卒業生=24日、福島県浪江町

 東日本大震災の津波で被災した福島県浪江町の請戸小学校の校舎が、同県内で初の震災遺構として整備され、24日に一般公開された。津波の爪痕が残る校舎に展示された避難状況を示すパネルなどを、訪れた卒業生らは感慨深そうに見て回った。

 校舎は海岸から約300メートルに位置し、15メートルを超える津波に襲われた。1階部分が浸水したが、校舎にいた児童ら95人は高台に避難し無事だった。津波被害を生々しく伝えるため、むき出しとなった鉄骨はそのまま残され、2階にはパネルや、震災当時の町の様子を再現した模型などが展示された。

 開館に先立って開かれた式典には知事や町長ら約30人が出席し、犠牲者に黙とうをささげた。当時6年生だった横山和佳奈さん(23)らは地域の伝統芸能「田植踊」を披露し、出席者から拍手が湧いた。

 横山さんは「どんな姿でも残ってくれてうれしい。請戸の人が地元に帰ってくる理由になれば」と話した。同県いわき市から訪れた卒業生、大塚斗詩紀さん(23)は「給食の揚げパンが大好きだった。学校は請戸に唯一残っているもので、当時を思い出す」と懐かしんだ。

 震災当時の教育長、畠山熙一郎さん(75)も来館し、「子供たちの置かれていた状況がよく分かる。残された意味があると思う」と語った。