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映画「フルートベール駅で」


黒人青年に起きた悲劇、マイケル・ジョーダンが主演

映画「フルートベール駅で」

事情を説明しようとするオスカー・グラント(マイケル・B・ジョーダン)=©2013 OG Project,LLC.

 2009年の元旦、米国・サンフランシスコの街は喜びに沸いていた。ところがフルートベール駅でいざこざが起きて、警察が来ると分かると若者たちは散らばった。

 白人警官は原因となった若者たちを車両から引きずり出した。丸腰の黒人青年が事情を説明しても、警官は聞く耳をもたない。

 黒人青年は地面に押し付けられ、警官の拳銃から銃声が鳴り響く。青年は数時間後病院で息絶えた――。

 これは実話で、亡くなったのはオスカー・グラントという黒人青年。3歳の娘がいた。一連の出来事はスマートフォンや携帯の動画を通してネットで拡散し、全米を揺るがした。

 この話を知った監督のライアン・クーグラーは「フィクションの映画にしよう」と踏み切った。映画が完成し、上映することになったが、当初は7館。だが大きな反響を呼び、上映館は1068館に増え、いまも拡大中だ。娘を愛する若い父親と父親を慕う幼い娘の姿が心を打つ。(佐野富成)