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政府、緊急事態宣言の解除基準見直しを検討 


ワクチンの接種状況、重症者数などをより重視する見通し

政府、緊急事態宣言の解除基準見直しを検討

記者会見する加藤勝信官房長官=18日、首相官邸

 政府は18日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の拡大・延長を受け、宣言の解除基準について見直す検討に入った。ワクチンの接種状況や重症者数などをより重視する見通し。新たな宣言期限となる9月12日までの解除を見据えたもので、政府のコロナ対策分科会の議論を踏まえ、月内にも最終判断する方向だ。

 加藤勝信官房長官は18日の記者会見で、宣言などの解除について、ワクチン接種や重症者数などを挙げ、「総合的に判断していく」と語った。都道府県の感染状況など各ステージを判断する指標の在り方に関しても「専門家の間で議論を行い、政府としてもしっかりと議論を行っていきたい」と述べ、見直しを検討する考えを示した。

 政府は、宣言発令を判断する際、「新規感染者数」や「医療の逼迫(ひっぱく)具合」などの指標を用いて、「ステージ4」相当を宣言の目安としている。

 政府が見直しの検討に入るのは、ワクチン接種や治療薬の普及に伴い、重症者数など新規感染者数以外の指標に軸足を移したいとの狙いがあるためだ。政府高官は「今の問題は新規感染者数と重症者数の相関関係が崩れていることだ」と説明する。

 西村康稔経済再生担当相は17日の会見で「ワクチン接種の効果をどう評価するか。別の指標を加えるか、参考指標を考えるのか(専門家に)検討をお願いしている」と指摘。政府分科会の尾身茂会長も同日の会見で「重症者数、入院者数などを含めた医療の逼迫程度をより重視すべきではないか」と語っていた。

 ただ、全国で新規感染者数が急増し、若い世代を中心にワクチン接種が進んでいるとは言い難い。政府関係者は「感染者数が膨れ上がれば重症者が増えるのが今の状況だ」と懸念を示す。政府が拙速な見直しに動けば、国民や医療機関の混乱を招く可能性もある。