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レスリング須崎優衣、4試合無失点で完全優勝


映像で相手を入念に対策、圧倒的な強さで難なく頂点へ

レスリング須崎優衣、4試合無失点で完全優勝

レスリング女子50㌔級で金メダルを獲得した須崎優衣=7日、千葉・幕張メッセ

レスリング須崎優衣、4試合無失点で完全優勝

レスリング女子50㌔級決勝で攻める須崎優衣(上)=7日、千葉・幕張メッセ

 外国選手に負けたことのない須崎は、初の五輪でも無敵だった。4試合連続でテクニカルフォール勝ちを収め、しかも1点も与えずに金メダル。「本当に夢みたい」。笑顔がはじけた後、セコンドの吉村祥子コーチと涙を流して抱き合った。

 決勝の孫亜楠とは、過去にはパワーに押されて接戦となる試合が多かった。「これ以上ないというくらい映像で対策を練った」。相手のエンジンがかかる前に鋭い踏み込みでタックルを決め、そのままアンクルホールドで4回転。大一番で力の差をはっきりと示した。

 中2からJOCエリートアカデミーで鍛えられた逸材。高校生だった2017年に初めて出場した世界選手権を制し、翌年も連覇。スピードあふれるレスリングで強豪を次々と倒し、世界のトップレスラーと認められた。

 だが、19年は国内の五輪選考で敗れ、自力では代表入りできない状況に追い込まれた。「どん底でした。諦めないでよかった。支えてくれた人たちに感謝したい」

 崖っぷちから逆転で五輪切符をつかみ、1年延期で生まれた時間を利用してパワーを強化した。そして五輪のマットではライバルを寄せ付けない圧勝。苦しい道のりを歩んできたからこそ、さらに強くなれた。

 表彰式では、五輪4連覇の伊調馨から花束を受け取った。「偉大な先輩から渡されて、うれしかった。五輪チャンピオンとして、さらなる高みを目指したい」。パリ五輪をにらみ、先輩と同じように勝ち続けるつもりだ。