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崖っぷちで本領、大黒柱の小笠原歩が絶妙の一投


カーリング女子、中国を8-5で破り準決勝進出へ

崖っぷちで本領、大黒柱の小笠原歩が絶妙の一投

中国を破りガッツポーズで喜ぶカーリング女子の小笠原歩=17日、ロシア・ソチ(時事)

 最終第10エンド、中国のストーンをはじき出し、スキップ小笠原は右拳を握ってガッツポーズ。相手スキップと握手した後、あふれる笑顔でサード船山と抱き合った。後のない崖っぷちから、強豪スイスに続いて、難敵の中国も破った。船山は「やっと勝てた。小笠原さんがいいショットを決めてくれたおかげ」と喜んだ。

 中国は前回銅メダルで、2009年の世界女王。日本は昨年11月のパシフィック・アジア選手権から5戦全敗と全く歯が立たなかった。「過去のことは忘れ、いいイメージで臨まなきゃいけない」(船山)。集中を高めて臨んだ。

 大金星は、小笠原の復調でもたらされた。ここまで出来が悪かったが、この日はショット成功率89%。危機を何度も救い、確実にチャンスを物にした。「エンジンがかかるのが遅くて申し訳ない」。結婚、出産を経て、たくましさを増したベテランが本領を発揮した。

 第1エンドは、ガードを固められ、直接ハウスを狙えない厳しい状況。小笠原の一投はハウス外のストーンに当て、中心の相手ストーンだけはじき出す絶妙なショット。「きょうはスキップ勝負だと思っていた」と小笠原。中国の正確なショットに苦しめられたが、大黒柱が奮起した。第5エンドもテークショットを決めて勝ち越し。第9エンドの駄目押し点も鮮やかに決めた。

 4強争いは混戦。日本は次は五輪2連覇のスウェーデンと対戦。「一投、一投つないで、いい試合がしたい」と小笠原。セカンド吉田は「最後まで諦めたくない」。強豪を破った勢いに乗って、1次リーグ最終戦に闘志を燃やした。(時事)