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日本ダービー、ドラマを生んだシャフリヤール


衝撃的な末脚で猛然な追い上げ、「10センチ」鼻差での栄冠

日本ダービー、ドラマを生んだシャフリヤール

第88回日本ダービーを制した福永祐一騎乗のシャフリヤール(奥)。手前は1番人気で鼻差の2着に敗れた皐月(さつき)賞馬のエフフォーリア=30日、東京競馬場(時事)

日本ダービー、ドラマを生んだシャフリヤール

第88回日本ダービーを制した福永祐一騎乗のシャフリヤール(中央)。左は1番人気で鼻差の2着に敗れた皐月(さつき)賞馬のエフフォーリア=30日、東京競馬場(時事)

 残り300メートルを切り、シャフリヤールが猛然と追い上げた。1番人気のエフフォーリアとの差を縮め、最後は壮絶な競り合いに。「10センチ」という鼻差の勝負を制し、乗った福永が「普通なら届かない」と驚くほどの衝撃的な末脚だった。

 向正面で他馬が早めに動きだす中、中団を進んだシャフリヤールは、思うように身動きが取れなかった。厳しい展開に福永は腹を決めた。「かえって脚をためるしかなくなった。極限までためた」。最後の直線でも辛抱強く我慢し、前方に進路が開けてから一気に加速。ぎりぎりの判断が、鼻差でも差し切る力を生んだ。

 父ディープインパクト譲りの末脚は、前評判が高かった。前走の毎日杯では、芝1800メートルの日本レコードタイ記録で優勝。ダービーもレースレコードで勝った。ディープ産駒が史上初の4連覇、最多の通算7勝目という記録も付き、父の血をしっかりと受け継いでいることを証明した。

 2018年には、藤原英昭調教師の管理馬だったエポカドーロが、福永騎乗のワグネリアンに屈して2着。「ダービーで福永に勝ちたかった。でも、こういう巡り合わせが競馬のドラマ」とは調教師。3年前の好敵手がもたらしてくれた栄冠も、また味わい深かった。