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秋田県湯沢市に伝わる川連漆器の伝統を未来へ


秋田市で「漆人四人展」が開催、国内外への販路を開拓へ

秋田県湯沢市に伝わる川連漆器の伝統を未来へ

「漆人四人展」を開いた大関功さん(左)と摂津広紀さん=29日午後、秋田県秋田市の秋田総合生活文化会館・美術館「アトリオン」(伊藤志郎撮影)

 秋田県湯沢市に伝わる川連(かわつら)漆器の伝統を未来に残そうと「第19回漆人(うるしびと)四人展」が秋田総合生活文化会館・美術館「アトリオン」(秋田市)で開かれている。個性あふれる新作を含む約400点を展示販売する。会場には、伝統的なお椀(わん)、箸、皿のほか、蒔絵(まきえ)のガラスコップ、金箔(きんぱく)や銀粉を加飾した器、スプーン、おにぎり皿、小鉢、盆、硯箱、カードケースと趣向を凝らした作品が並ぶ。

 同展示会の始まりは、家業を継ぐ30歳前後の若手職人5人が漆器の魅力を広く伝えようと開催。今回は四人展となった。

 職人の一人、大関漆工房の大関功(おおぜきいさお)さんは二代目。大関さんは「漆器は扱いが難しいと思う人もいるが、スポンジに中性洗剤をつけて普通に洗っても構わない。お椀に料理を盛り付けたり、インテリアとして使ってもいい」と話す。一方、漆工房摂津の摂津広紀(ひろき)さんは三代目で、銀彩カップや金彩皿など新作を発表。会場では漆器の修理や陶磁器の金(きん)継ぎ相談も受け付けている。

 川連漆器は約800年前の鎌倉時代に始まり、昭和51年に国の伝統工芸品の指定を受けた。本物の木に漆を贅沢(ぜいたく)に塗りつける昔ながらの製法で、天然素材ながら普段使いに強い堅牢さを持つ。川連漆器の製作には最盛期約600人が携わったとされるが、今では100人前後に。それでも川連漆器の産地組合を中心に、国内外への販路開拓を続けている。同展は6月1日まで。