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大麻の危険性、誤った情報に惑わされるな


 東京都世田谷区の自宅で大麻を所持していたとして、関東信越厚生局麻薬取締部は、大麻取締法違反(所持)容疑で、アイドルグループKAT-TUN(カトゥーン)の元メンバー田口淳之介、女優の小嶺麗奈両容疑者を現行犯逮捕した。

 違法薬物の中でも、特に大麻をめぐる事件の摘発人数は昨年に過去最多となった。大麻の危険性を広く訴えていくことが必要だ。

摘発人数が過去最多に

 両容疑者の自宅からは、乾燥大麻数㌘や吸引用の巻紙数十枚などが押収された。2人とも大麻使用を認める供述をしているという。

 芸能界では今年3月にも、コカインを使用したとして、ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)被告が麻薬取締法違反容疑で逮捕され、4月に起訴されている。瀧被告は調べに対して「20代のころからコカインや大麻を使っていた」と供述している。

 以前から芸能人の薬物事件は少なくないが、これを契機に政府は薬物防止の取り組みを一層強化すべきだ。

 特に大麻に関しては、若年層の摘発人数の増加が目立っている。警察庁によれば、昨年1年間の大麻事件の摘発人数は前年比570人増の3578人で、過去最多を更新した。中でも、中高生が前年の約1・5倍に上ったことは見過ごせない。

 昨年の大麻の末端価格は1㌘当たり6000円と覚醒剤の10分の1程度で、インターネットでも購入できる。このため若者でも手に入れやすいことのほか、危険ドラッグの取り締まり強化も背景にあるようだ。

 さらに、大麻については「健康に影響はない」「依存性がない」などの誤った情報が流布していることも大きな問題となっている。これは、海外の一部で大麻が合法化されていることも影響しているだろう。

 しかし、大麻に含まれるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は幻覚作用をもたらし、大麻精神病などの原因ともなる。

また酩酊感や陶酔感などが忘れられず、一度使うと繰り返し使用して自分の意思ではやめられなくなってしまう。

 大麻は「ゲートウェイドラッグ」とも呼ばれ、覚醒剤など他の薬物を使うきっかけとなることも多い。大麻の危険性を、特に若者にしっかりと伝えていくことが求められる。

 大麻の使用が社会に害を与えていることにも目を向ける必要がある。昨年10月には横浜市内の3軒の住宅で大麻草を育てていた男ら8人が逮捕されたが、密売で得た収益は暴力団の資金源となっていた。

 男らは末端価格にして約3300万円相当を栽培していたという。興味本位に大麻に手を出してはならない。

子供への防止教育を

 大麻など薬物に手を染めないようにするには、小中学校の児童生徒への防止教育を行い、誤った情報に惑わされないようにすることが大切だ。

 薬物使用が離婚など家庭崩壊につながるケースも多い。自分だけでなく家族を不幸にしてしまうことも子供たちに伝える必要がある。