世界日報 Web版

日本金ラッシュ、希望与えてくれた選手に感謝


 東京五輪では日本選手が毎日のように金メダルを獲得するなど大活躍している。五輪で自国の選手が金メダルを取ればうれしいものだが、今大会の「金」はとりわけ輝いて見える。

 1年延期の困難乗り越え

 日本はきのうの時点で金メダルを10個獲得している。単に競技で優勝したというだけでなく、印象深い金メダルが多い。

 柔道男子66㌔級の阿部一二三選手と女子52㌔級の阿部詩選手は、兄妹そろって金メダルを獲得した。五輪の日本選手で兄妹がメダルを獲得するのは、夏冬を通じて初めてのことだ。

 五輪の東京開催が決定して以来、兄妹で優勝することを目指して励まし合い、ついにその夢を実現した。お家芸の柔道では、日本勢の金メダル第1号となった60㌔級の高藤直寿選手ら男子が4階級連続制覇を達成するなど強さを発揮している。

 東京五輪で新たに採用されたスケートボードの女子ストリートでは、13歳の西矢椛選手が金メダルを取って日本の歴代最年少メダリストとなった。この競技では男子も堀米雄斗選手が金メダルを獲得している。

 また卓球では新種目混合ダブルスの水谷隼選手、伊藤美誠選手組が中国ペアに勝って日本卓球界で初の金メダルに輝いた。水谷選手は「中国という国に、今まで本当にたくさん負けてきて、東京五輪で今までの全てのリベンジができた」と喜びを爆発させた。

 そしてソフトボールでは日本が米国を降し、前回競技が実施された2008年北京五輪に続く金メダルを獲得した。チームが一丸となって達成できた偉業だろうが、特に北京五輪でもエースを務めた39歳の上野由岐子選手にとって、13年ぶりの金メダルは感慨深いだろう。

 東京五輪は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で1年延期され、その後も中止や再延期を求める声が強かった。開催が危ぶまれる中、選手たちはコンディションを整えるだけでなく、五輪への意欲を保ち続けることも大変だったはずである。

 それでも猛練習を続け、五輪ではその成果を発揮して多くのメダルを獲得し、私たちに希望と勇気を与えてくれている。困難を克服した選手たちの姿勢から、コロナ禍の中にある私たちも学ぶべき点があるのではないか。改めて称賛と感謝の拍手を送りたい。

 日本は今回、金メダル30個を目標に掲げている。このままのペースでいけば達成可能だ。これまでの最多獲得数は1964年東京大会と2004年アテネ大会の16個なので、30個取れれば倍近い数となる。選手たちには目標達成のために全力で頑張ってほしい。

 自宅から声援送りたい

 一方、東京都では新型コロナの新規感染者が過去最多の2848人に上った。政府関係者は「五輪開催で感染が広がったということは今の時点ではない」との見方を示しているが、感染拡大を抑えるには一人一人の節度ある行動が求められよう。

 菅義偉首相は国民に対し「不要不急の外出は避け、五輪はテレビなどで観戦してほしい」と呼び掛けた。選手たちには自宅から声援を送りたい。