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コロナ“第3波” 対策徹底し感染抑え込もう


 新型コロナウイルスの感染が急速に拡大している。冬に向けて“第3波”が来ているとの見方もある。これまで以上に対策を徹底し、爆発的な感染を防がなければならない。

 新規感染者数が過去最多

 全国では12日、新規感染者数が過去最多の1652人確認された。東京都では11日、新規感染者が317人報告された。300人を超えたのは8月20日以来で、12日には393人に上った。ここ数日の間、大阪府や北海道などで新規感染者が過去最多となっている。

 北海道では新規感染者が1週間で倍増し、12日には過去最多の236人が確認された。札幌市に集中しており、市内の特別養護老人ホームで入所者や職員など56人が感染するクラスター(集団感染)が発生している。

 冬の到来が早い北海道で著しいことを見ても、全国的な感染拡大は一つには気温や湿度の低下に原因があると考えられる。今後、本州から四国、九州地方へと拡大することが予想され、十分な警戒が必要だ。

 日本医師会の中川俊男会長は「第3波と考えてもいいのではないか」と警戒を呼び掛けた。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は「急速な感染拡大に至る可能性が高い」として、防止策の徹底を求める緊急提言をまとめた。

 これを受け、政府の対策本部はクラスター対策を強化する方針を決めた。菅義偉首相は「クラスターの特徴に応じ、関係者が連携し、効果的な対策や支援を講じるなど、今までよりも踏み込んだクラスター対応を実施する」と表明した。

 病院や高齢者施設でのクラスターは重症者を出す危険が高い。インフルエンザの流行期と重なるため、医療提供体制を逼迫(ひっぱく)させる恐れもある。クラスター防止に向け、関係施設での対策の徹底が望まれる。

 冬場は窓を閉め切るのが普通だが、政府対策本部は店舗や職場での換気のほか、湿度を40%以上に保つことを呼び掛けた。寒くなる中、開けっ放しが難しい店舗や施設もあると思われるが、定期的に換気を行って感染を防ぎたい。空気が乾燥する太平洋側とくに関東地方などは、湿度を保つために加湿器を設置することが有効だ。

 このほか対策本部は、接待を伴う飲食店など「夜の街」、外国人コミュニティー、大学など特徴に応じてきめ細かく対応していくとしている。また、感染しても無症状でクラスターが検知されにくい若年層向けにSNSなどで情報発信を行う。

 12日の分科会では、これまで段階的に緩和されてきた大規模イベントの人数制限を来年2月末まで継続することを決めた。現在の感染状況からすれば、やむを得ないだろう。

 予防習慣をしっかりと

 1日当たりの新規感染者が数万単位となったフランスや英国は、2度目のロックダウン(都市封鎖)に入ったが、日本政府は緊急事態宣言の再発動の状況にあるとはみていない。マスクの着用、手洗い、「3密」の回避など、一人一人が感染予防の習慣をこれまで以上にしっかりと守ることが、第3波を抑え込む鍵となることは変わらない。