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御即位1年、試練越え輝く令和の御代を


 天皇陛下が即位されてから、きょうで1年を迎えた。

 現在は新型コロナウイルスの影響で、ほとんどの御公務が中止や延期となっている。陛下の御健康が守られ、一日も早く新型コロナが終息して御公務が再開されることを祈念したい。

 新型コロナで御活動縮小

 天皇陛下は昨年5月1日、皇位の証しとなる剣と勾玉などを受け継がれる「剣璽等承継の儀」と、国民代表と初めてお会いになる「即位後朝見の儀」の二つの即位儀式に臨まれた。陛下は「常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり、日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓います」と述べられた。

 こうした御姿勢は、象徴としての在り方を真摯(しんし)に追求された上皇陛下から受け継がれたものであろう。天皇、皇后両陛下は昨年12月、台風19号で大きな被害を受けた宮城、福島両県を訪問され、手を握られたり、しゃがみ込んで熱心に言葉を交わされるなど、かつての上皇、上皇后両陛下のように被災者に寄り添われた。

 天皇陛下は昨年、御即位を国内外に宣言される「即位礼正殿の儀」や皇位継承に伴う伝統儀式の「大嘗祭」にも臨まれた。10月の即位礼正殿の儀では、天皇、皇后両陛下をはじめ皇族方が古式ゆかしい装束を召され、平安絵巻さながらの式典となった。この日は朝から雨が降っていたが、儀式直前にやんで虹が出たことも神秘的だった。11月の大嘗祭では、国家、国民の安寧と五穀豊穣を祈られた。

 しかし、新型コロナの感染拡大で天皇誕生日の一般参賀が中止となり、今春に予定されていた英国御訪問は延期されるなど御活動は大幅に縮小している。令和の御代における大きな試練である。

 両陛下は専門家から話を聞かれるなど状況の把握に努めておられる。経済への影響について説明した専門家は「両陛下は、人々の暮らしがどうなっていくのかに関心を持たれていて、感銘を受けた」という。

 これまでの日本の歴史においても先の敗戦など大きな試練があった。敗戦後、昭和天皇は全国各地を巡幸され、国民を慰め、激励された。そこから戦後復興と高度経済成長への道が切り開かれたのだ。

 両陛下は、新型コロナが早期に終息することを願っておられる。来年には東京五輪・パラリンピック、2025年には大阪・関西万博を控えている。国民が一つになって試練を乗り越え、終息後には両陛下と共に、より発展し成熟した日本を創り上げたい。

 一方、戦後にお生まれになった天皇陛下は、海外留学の御経験もお持ちだ。元外交官であられる皇后陛下と共に、新たな皇室外交を展開されることも期待される。昨年5月にトランプ米大統領夫妻が令和初の国賓として来日した際には、両陛下は通訳を交えずに談笑された。

 体現される伝統と国際性

 日本古来の伝統と国際性を体現される両陛下のお姿は、令和の日本が進むべき針路を示しているように思われる。

 両陛下と共に、令和の御代を輝かしい時代にしたい。