インタビュー

信頼性失った米の「核の傘」 日本安全保障フォーラム会長 矢野義昭氏(下)【連載】核恫喝時代―識者インタビュー(3)

――中国の核の脅威に対し、米国の「核の傘」の信頼性はないということか。---ない。米国で2006年ごろに行われた米中核戦争のシミュレーションでは、米国が先制攻撃した場合は中国側に2600万人、中国が先制攻撃した場合には米国に3000万~4000万人の死傷者が出るという結果が出た。

人命を顧みない中国の恐怖 日本安全保障フォーラム会長 矢野義昭氏(中)【連載】核恫喝時代―識者インタビュー(2)

現在の情勢では、中国が固有の領土であり核心的利益と主張する尖閣諸島の奪取に動く可能性が高まっている。米国が動けないからだ。ウクライナ戦争により米国の武器・弾薬が10月ごろに切れる。この状況はバイデン大統領も認めており、世界中に知れ渡っている。中国が尖閣を取りに来た時、自衛隊が対抗措置を取ろうとすれば、核恫喝をかける可能性は十分ある。

北朝鮮の核 標的は日本か 日本安全保障フォーラム会長 矢野義昭氏(上)【連載】核恫喝時代―識者インタビュー(1)

核恫喝(どうかつ)を行いウクライナを侵略するロシア、核戦力を増強する中国、急ピッチで核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対し米国の“核の傘”を借りる日本の安全保障はこのままでいいのか、有識者に聞いた。

感動と幸せのリンゴ―(株)黒田りんご園 代表取締役 黒田 恭正氏に聞く

茨城県北西部の大子(だいご)町には、山々のなだらかな斜面を利用したリンゴ畑が点在している。寒暖差のある気候が、美味しく育ててくれる大子のリンゴは、「奥久慈(おくくじ)リンゴ」と呼ばれる。茨城県で初めてリンゴの木を植えた黒田りんご園を訪ね、三代目の黒田恭正氏に聞いた

【持論創論】「アジア版NATO」恐れる中国

北大西洋条約機構(NATO)はもともと第2次世界大戦後の社会主義国ソ連の軍事的脅威から英仏独など欧州自由主義諸国の平和と安全を守るために米国が中心となって1949年に創設された集団的軍事同盟である。

【持論時論】インドを牽引するモディ首相とは―21世紀日亜協会会長・大阪国際大学名誉教授 岡本 幸治氏に聞く

今年、インドは人口で中国を抜き、世界一になった。経済ではかつての宗主国イギリスを抜いて米中日独に次ぐ第5位、軍事費では米中に次ぐ3位で、安倍晋三元首相が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」戦略の時代に存在感を増している。躍進インドをけん引するナレンドラ・モディ首相について、インド研究の第一人者、岡本幸治氏に聞いた。

【持論時論】手染めへのこだわり 才能は人のために発揮 大漁旗職人/駒井 敦さんに聞く

浜に待つ人々に向けて、大漁を知らせるために漁船が掲げる大漁旗。ポリエステルの生地に機械でプリントした大漁旗が増える中、現在も昔ながらの手染め作業を続ける大漁旗職人の駒井敦さんに話を聞いた。

議論の余地ないほど安全 福島原発処理水 李炳昤・前韓国原子力安全委員会委員に聞く

東京電力福島第1原子力発電所の処理水を海に放出する問題を巡り、韓国の野党や一部市民団体が執拗(しつよう)に反対している。韓国政府傘下の原子力安全規制機関である原子力安全委員会で昨年10月まで委員を務めた李炳昤氏に、反対論の不当さやその背景について聞いた。

【持論時論】台湾制圧には戦力不足 どこに向かう中国〈下〉―拓殖大学名誉教授 茅原郁生氏に聞く

 先回、茅原氏は習近平総書記の保身的な感性に触れた。権力闘争に負けた父親を反面教師にし、保身的な感性が強く働くようになったという。その感性からして、茅原氏は台湾は中国にとっておいしい果実だけに、リスクまで犯して急ぐことはなく熟柿作戦を取ると分析した。続いてウクライナ戦争が中国にどういうインパクトを与えたのか聞いた。

【持論時論】眼目は習一強体制の安定 どこに向かう中国〈上〉―拓殖大学名誉教授 茅原 郁生氏に聞く 

鄧小平時代に改革開放に大きく舵(かじ)を切った中国は、習近平体制下の強権統治で縛りを強める。国際戦略としての一帯一路も10年が経過した。中国はどこに行こうとしているのか、その大局観を拓殖大学名誉教授の茅原郁生氏に聞いた。(聞き手=池永達夫)

【持論時論】讃岐国府跡発掘に見る大和との絆 高松大学地域連携センター長・高松短期大学講師 西岡 達哉氏に聞く

日本に古代国家が形成された時代に設けられた讃岐(さぬき)国府は讃岐一国を統治する役所で今の県庁に当たる。国府長官の讃岐守は県知事で、平安時代には菅原道真も務めた。近年の発掘でその全容が明らかになりつつある讃岐国府は、国庁以外の建物の構造が内裏に似ていることが注目され、保元の乱に敗れ流された崇徳上皇もここで晩年を過ごした。香川県埋蔵文化センターで国府跡の発掘に携わってきた西岡達哉氏に、そこから見える大和と讃岐の関係について聞いた。

【持論時論】調停委員が見た家庭問題―学習院女子大学元教授、NPO法人 修学院院長 久保田 信之氏に聞く

家庭問題というと親子問題に集約されがちだが、その前に夫婦の問題が存在する。最近、顕著となってきているのが別々の人生を歩もうとしている夫婦の存在だ。その先には、親子分離の子育て問題が浮上しがちだ。根は夫婦一体化が成されていないことにある。束縛されたり、自分の世界に土足で入り込まれるのが嫌だから、結婚しないという若者が増えてもいる。家庭裁判所の調停委員を長く務めた元学習院女子大学教授で(NPO法人)修学院院長の久保田信之氏に聞いた。

【持論時論】美の死蔵 北海道美術協会会員 山崎 亮氏に聞く

北海道内の美術家の集まりである北海道美術協会(道展)には現在、330人ほどの会員・会友がいる。北海道の美術文化の向上に貢献してきた一方、道展を牽引(けんいん)してきた団塊の世代の会員の作品が、今後自宅に収蔵されたまま日の目を見る機会もなく埋もれてしまうという危惧がある。そうした北海道が生み出した芸術作品を管理・保管する手立てについて道展会員の山崎亮氏に聞いた。

【持論時論】天正遣欧少年使節 千々石ミゲル 棄教していなかった ミゲルの子孫 前長崎県大村市議会議員 中瀬昭隆氏に聞く

日本キリシタン史の白眉の一つが、天正10(1582)年にローマへ派遣された4人の天正遣欧少年使節である。イエズス会巡察師ヴァリニャーノの発案で、九州のキリシタン大名、大友宗麟・大村純忠・有馬晴信の名代として訪欧した。少年らはバチカンで大歓迎され、これによりヨーロッパの人々に日本の存在が広く知られるようになる。4人は1590年に帰国するが、その一人、千々石(ちぢわ)ミゲル(1569~1633)は後に棄教したとされていた。唯一家庭を持ったミゲルの子孫の一人、長崎県大村市在住の中瀬昭隆さんは、最近の発掘から「ミゲルは棄教していなかった」と語る。(聞き手=フリージャーナリスト・多田則明)

【持論時論】秋田の十文字和紙―十文字和紙愛好会会長 泉川 祐子さんに聞く 風合いと手触りに魅せられ

 和紙の魅力に惹(ひ)かれて仲間と共に原料の栽培・採取から紙漉(す)き、作品作り、子供たちへの指導まで行っているのが秋田県横手市の十文字和紙愛好会会長の泉川祐子さんだ。200年以上続く十文字和紙の紙漉き職人が1人だけだと知り「地元の和紙作りを大事にしたい、応援したい」との素朴な動機から仲間と始めた。今では会員が15人となり、若い作り手も加わりバラエティーに富んだ作品が作られ続けている。

【持論時論】教育の核心―学習院女子大学元教授、NPO法人 修学院院長 久保田 信之氏に聞く

教育は「国家百年の大計」とされる。人材育成こそ国家の要であり、100年後の未来の日本を支える人材を養成するために長期的視点で人を育てることの大切さを説いた名言だ。その教育が揺らげば、未来の日本が危うい。「私の生涯の関心事は人間関係と人間形成、すなわち教育だ」という学習院女子大学元教授の久保田信之氏に、「教育の核心」について聞いた。

中国の「認知戦」の脅威 台湾人の抵抗意思くじく 沈伯洋・台北大副教授(上)

台湾有事への懸念が高まる中、中国が台湾に仕掛ける「認知戦」が激しさを増している。認知戦は民主主義社会の言論の自由を逆手に取り、民意を誘導して政治決定に影響を与えようとするもので、陸海空・宇宙・サイバーに続く「6番目の戦場」とまで言われるほどだ。台湾で民間人を対象に防衛講習を行う「黒熊学院」の発起人の一人、沈伯洋・台北大学副教授に認知戦の実態や対応策を聞いた。

【持論時論】自然美を映すキモノの魅力―デザイナー アリオンサナーさんに聞く

海外でも高い評価と人気を誇る日本の着物が、モンゴルで民族衣装などに生まれ変わっている。「終活」や「着る機会がない」といった理由から、家庭で眠ったまま保管されている着物は、ある調査で約8億着、価値にして約40兆円分とされる。中には状態が良く、貴重なものも少なくない。そんな不要になったがまだ使える着物や帯の再活用に取り組む「お針子事業」“Kimono Upcycle Cloth Ohariko”(東京都港区の日本リユースシステム、山田正人代表取締役)は累計41万着余りを国内外で活用・再製品化してきた。主な輸出先の一つ、モンゴルで着物の魅力に惚(ほ)れ込み、同事業の製品デザインを手掛けるモンゴル人デザイナーのハドバータル・アリオンサナーさんにこのほど、話を聞いた。(聞き手=辻本奈緒子)

【持論時論】意識不明になって考えたこと―喝破道場前塾長 報四恩精舎住職 野田 大燈師に聞く

高松空港のカウンターで突然倒れ、意識不明のまま病院に運ばれた禅僧の野田大燈さん。無事に回復したが、死の危機を体験し、77歳の年齢から死後のことを考えたという。曹洞宗を開いた道元禅師は「生死(しょうじ)の中に佛あれば、生死なし」と説く。瀬戸内海を望む五色台の山上にある喝破道場のハーブティー喫茶に老師を訪ね、話を聞いた。

【持論時論】タイ総選挙の焦点―国際関係アナリスト 松本 利秋氏に聞く

タイの総選挙(下院選)が14日に行われる。焦点は、クーデターによってタクシン元首相の政権を奪い9年続いた親軍政治が終止符を打ち、タクシン元首相の次女ペートンタン氏を首相候補として担いだ野党・タイ貢献党が復権を果たすかどうかだ。タイ総選挙の展望を国際関係アナリストの松本利秋氏に聞いた。

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