社説

【社説】フーシ派と中東 民主陣営は海上の安定確保を

イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海で商船攻撃を繰り返している。フーシ派は、イスラム組織ハマスと戦うイスラエルへの攻撃継続を宣言し、「イスラエルに関連する全ての船は正当な攻撃対象となる」としている。しかし、民間船舶への無差別攻撃は容認できない。

【社説】能登地震1カ月 仮設住宅、インフラ復旧急げ

最大震度7を観測し、石川県能登地方を中心に甚大な被害をもたらした能登半島地震の発生から1カ月となった。石川県全体で災害関連死15人を含む死者238人を出し、今も1万4600人以上が避難生活を余儀なくされている。仮設住宅の建設と道路、水道など生活インフラの復旧に全力を挙げるべきだ。

【社説】施政方針演説 信頼回復への本気度を疑う

岸田文雄首相は、今年1年間の政府の基本方針や政策を明らかにする施政方針演説を行った。しかし、能登半島地震への対応、経済回復、政治改革、外交・安全保障などを総花的に網羅し、取り組み姿勢を語ったにすぎなかった印象だ。

【社説】桐島聡容疑者 許せぬ過激派成り済まし逃亡

「桐島聡」と名前は知らなくても、写真を見れば駅構内などで見掛ける警察の全国指名手配ポスターに長らく掲載された人物と分かる。

【社説】台湾の被災者支援 示された日本との深い紐帯

能登半島地震による犠牲者遺族、被災者への寄付金として、台湾から政府支援の6000万円とは別に、13万4000件以上の個人や団体による25億円超が贈られた。感謝と共に、これが可能となる日本と台湾の結び付きの深さを改めて確認したい。

【社説】梅毒過去最多 性規範向上に宗教の役割重要

性感染症の一つ、梅毒の感染者数が昨年、3年続けて過去最多となった。SNSの「出会い系アプリ」や性風俗を利用した不特定多数との性行為を軽く考える風潮が広がっていることが背景にある。

【社説】北の恫喝外交 安易な融和路線に転じるな

北朝鮮の挑発威嚇的な動きが続いており、朝鮮半島の緊張が高まっている。金正恩朝鮮労働党総書記は2023年暮れの党中央委員会総会で、韓国とは「敵対的な国家関係、戦争中の交戦国関係」にあると主張し、同じ民族同士の平和的な南北統一を掲げたこれまでの対韓政策を「転換」すると宣言した。

【社説】ウクライナ侵攻 支援なければ露軍支配広がる

ウクライナはロシアの軍事侵攻が長期化する中で、反転攻勢を猶予せざるを得ない厳しい状況に直面している。欧米の対ウクライナ追加支援が滞っており、弾薬も不足する一方、ロシアは北朝鮮やイランからの支援で弾薬や無人機の不足を補っている。軍事侵攻を正当化するロシアが、これ以上ウクライナで支配地域を広げる事態は避けなければならない。

【社説】米の不法移民問題 バイデン政権が国境危機放置

バイデン米大統領が就任してからちょうど3年が経過したが、メキシコとの南部国境から不法移民が押し寄せる「国境危機」は悪化する一方だ。バイデン政権の緩い国境管理の隙を突いて、違法薬物やテロリストの疑いのある人物の流入も増えており、米国にとって安全保障上の脅威にもなっている。

【社説】探査機SLIM 国民勇気づける月面着陸成功

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が打ち上げた小型無人探査機「SLIM(スリム)」が月面着陸に成功した。太陽電池が発電できていないというトラブルはあったが、旧ソ連、米国、中国、インドに次ぐ5カ国目の快挙である。

【社説】能登半島地震 生活再建への道筋提示を

石川県能登地方を中心に甚大な被害をもたらした能登半島地震の発生から3週間が経過した。石川県ではなお1万5000人以上が避難生活を送っている。厳しい寒さの中、災害関連死を防ぐために2次避難が勧められているが、進んでいない。将来の生活再建へのビジョンと道筋の提示が求められる。

【社説】共産党委員長交代 看板の掛け替えにすぎない

日本共産党大会で、委員長が志位和夫氏から田村智子氏に交代した。23年ぶりの委員長交代となる。志位氏は空席だった議長に就任し、不破哲三前議長が中央委員を退任した。

【社説】経済安全保障 秘密保護の対象拡大は妥当

経済安全保障上の機密情報を取り扱う資格者を政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度の創設に向け、政府の有識者会議は、機密情報の漏洩(ろうえい)や不正取得の罰則について特定秘密保護法が定める懲役10年以下と同水準が適当だとする最終案をまとめた。

【社説】自民刷新本部 裏金作り・使用も許さぬ改革を

自民党は派閥の政治資金パーティー収入裏金事件により政治家が逮捕される事態の中で、岸田文雄首相を本部長とする政治刷新本部を設置し、再発防止と政治改革の議論を行っている。重要なのは不正をなくし透明化を図り、裏金のない政治資金の運用を徹底することだ。

【社説】陸自靖国参拝 「政教分離に抵触」は的外れ

陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長が平日に公用車で靖国神社(東京都千代田区)に行き、部下と参拝したことが問題視されている。小林氏側は仕事始めの安全祈願が目的だったとしており、一体何が問題なのか理解に苦しむ。背景に「政教分離」に対する誤解があるとすれば看過できない。

羽田航空機衝突 ミスによる事故招かぬ対策を

東京・羽田空港で発生した日本航空と海上保安庁の航空機の衝突炎上事故では、海保機が管制官からの指示を誤認し、日航機と管制官も滑走路上の海保機を認識していなかったとみられている

【社説】頼清徳次期総統 日米は強力なバックアップを

台湾の総統選挙では、中国の「台湾併合圧力にNO」を突き付けてきた民進党の頼清徳副総統が勝利を収めた。

【社説】米大統領選 世界平和へ問われる指導力

2024年は、きょう投開票の台湾総統選をはじめ、3月のロシア大統領選や4月の韓国総選挙など、日本の外交・安全保障政策を左右するような選挙が海外で行われる。中でも11月の米大統領選は、国際情勢に及ぼす影響が大きい。

【社説】中国の海洋進出 危機感高め米と緊密な連携を

2024年も、台湾を含む東シナ海や南シナ海で覇権主義的な動きを強める中国への対応に苦慮する一年となりそうだ。中国の習近平国家主席は「新年の辞」で「祖国の統一は歴史的必然」と改めて台湾統一への意欲を強調した。1月13日の台湾総統選で誰が新総統に選ばれるとしても、中国は台湾への圧力を強めるとみていい。

【社説】人口減少対策 婚姻と出生が増える国造りを

民間有識者による「人口戦略会議」の提言「人口ビジョン2100」が公表され、2100年の日本の人口を8000万人とする目標を打ち出した。人口減少は回避できない状況で、総務省が2023年12月に公表した人口1億2451万7000人を大きく割り込むが、経済政策、都市政策などをフル動員した国造りによって婚姻と出生を増やさなければ、未来の日本は衰退してしまう。

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