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性転換は「間違いだった」 手術した女性が勝訴

米ワシントン・タイムズ論説エディター ケリー・サドラー

ケリー・サドラー氏

 陪審は先月下旬、男性への性転換手術を担当した精神分析医と医師を提訴していたフォックス・バリアンさん(22)に200万㌦の損害賠償を認めた。バリアンさんは16歳のとき、乳房切除手術を受けた。

 陪審裁判に持ち込まれた医療過誤訴訟としては初の勝訴例であり、米国の医療界における、いわゆる「性別適合治療」を終わらせる重要な一歩となる可能性がある。

手術へ圧力かけた医師

 乳房切除手術から3年後、バリアンさんは自らを男性と認識することをやめ、元の性に戻るディトランジションを開始した。バリアンさんは、2人の医師から受けた治療が標準的ではなく、自身に十分な判断能力がなかったと主張している。不可逆的な男性化によって心理的苦痛が軽減されると説明されたが、実際にはそうならなかったという。

 フリープレスによると、「バリアンさんは波乱に満ちた子供時代を送った。7歳のときに両親が離婚した。その後の親権争いは3年間続き、最終的に父親とは疎遠になった。うつ病や不安障害、社会恐怖症など、複数の精神的な問題を抱えていた。自閉症と診断され、学校を転々とした。初潮を迎えたことをきっかけに感情のコントロールを失い、摂食障害や自分の体に対する強い嫌悪感とも闘うことになった」とある。

 この時期、バリアンさんは自分の性別について疑問を抱き始め、「自分に合った体」なのかどうかを考えるようになった。医師らは、うつ病、注意欠陥多動性障害、自閉症、身体醜形障害などの心理的問題に取り組むことなく、両側乳房切除手術を勧めた。弁護団は、精神分析医が「列車を運転する役割を果たし、手術が必要だという考えをフォックスさんの頭に植え付けた」と陪審に訴えた。

 母親のクレア・ディーコンさんは、乳房切除に反対していたが、娘が自殺するのではないかという恐怖から同意したと証言した。

 ディーコンさんはエポック・タイムズに対し、「精神分析医は強圧的で、何度も同意を要求してきたので、他に正しい選択肢がないように感じた。怖がらせるための戦術だったのだと思う。悪意があったとは思わないが、自信があるようだった。ただし、それは大きな間違いだった」と語った。

 陪審は、手術の安全性、トランスジェンダーであることについての検討は除外し、未成年者の状態をどう判断し、どう治療するかについて医師らが広く受け入れられている「標準的医療」から逸脱していたかどうかのみを判断するよう指示された。

 しかし、未成年者に対する性転換手術について、広く受け入れられた「標準的医療」は存在しない。厚生省は昨年、性別違和を抱える子供や青少年の健康促進に関する包括的な証拠と最良事例の検証結果を公表し、思春期抑制剤、性別移行ホルモン、手術といった医療介入について「深刻な懸念」があると指摘。不妊などの重大なリスクを伴う一方、効果を示す証拠は極めて弱いと結論付けている。

 国立衛生研究所(NIH)のジェイ・バタチャリヤ所長は、「われわれの責務は、この国の子供を守ることであり、実証されていない不可逆的医療介入にさらすことではない。活動家の主張ではなく、科学に基づく鉄則に従わなければならない」と語った。

 現在、26州が未成年者に対する性別適合治療を禁止、または制限している。昨年、トランプ大統領は、19歳未満への性別適合治療を終わらせることを目的に、研究費や教育資金を提供する機関を制限し、メディケイドやメディケアなど連邦医療保険の適用除外を定める大統領令に署名した。

手術敬遠させる賠償額

 12月には、下院が未成年者への性別適合治療を全米で犯罪化する「子供の純潔保護法案」を可決したが、上院での審議は進んでいない。

 バリアンさんの勝訴によって、立法や大統領令よりも早く、未成年者への性別適合治療に終止符が打たれる可能性がある。200万㌦という賠償額は、巨額の経済的リスクを理由に、医療界がこれらの手術を敬遠する要因となり得る。医療過誤保険がなければ、実質的に存続は不可能だ。

 現在、全米で28件の性別移行取り消し訴訟が係争中であり、バリアンさんのケースは、それらの訴訟にとって重要な先例となる。

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