
中道改革連合が1月の結党からわずか8カ月で解体した。立憲民主党系の衆院議員5人は新党「民主改革の会」を結成。公明党系は10月の党大会までに復党する。ただ、新党は本格的な野党再編までの「仮住まい」との位置付けで求心力は乏しい。
一方、立民機関紙「立憲民主」9月18日号は1面で「この瞬間を『再起動』の場とする」との見出しを掲げ、記事では「立憲民主党、中道改革連合、公明党の3党による党首会談が8月31日に国会内で開かれ、現段階で中道改革連合に立憲民主党・公明党は合流しないことが確認されました」とした。見出しの「再起動」とは、立民の水岡俊一代表が会談終了後に「話し合いの中で、中道改革連合から『再起動』という言葉が出ました。この瞬間をまさに『再起動』の場として、これからの3党の協力・連携の新たなスタートにしたいと思っています」と発言したことによるものだ。
中道は2月の衆院選で惨敗し、多くの大物議員が落選した。当初は衆院選後に立民と公明の参院議員と地方議員の合流を目指す構想だったが、惨敗によって機運がしぼんだ経緯がある。結局、合流できないまま解体することとなった。「再起動」に向け、新党と公明は衆院で統一会派「中道」を結成するという。だが、中道解体後に統一会派を組むのは、何を目指しているのか分かりにくい。
民主政治の原則の一つは多数決であり、議席数の少ない野党が結集して与党に対抗しようとすること自体は理解できる。しかし中道は理念や政策のすり合わせが不十分なまま、衆院選に向けて急ごしらえで結成されたため、「選挙互助会」「野合」との印象を与えたことは否めない。
衆院選で小選挙区比例代表並立制がスタートしてから今年で30年となる。この制度が導入されたのは、政権交代可能な二大政党制の実現につなげるためだったが、現時点ではその狙いが達成されたとは言えない。かつて政権交代を果たした旧民主党も、党内対立で国民の信頼を失い、政権担当能力の欠如を露呈した。
強い野党が存在しなければ、与党の政権運営から緊張感が失われ、政治の腐敗や政策の停滞を招いて国民が不利益を被ることにもなりかねない。ただ今回の中道解体を見る限り、二大政党制実現には程遠いと言わざるを得ない。







