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左派オールドメディアの言う「国会の熟議」は壮大な時間の無駄

衆院予算委員会で挙手する高市早苗首相=2日午後、国会内
衆院予算委員会で挙手する高市早苗首相=2日午後、国会内

安倍批判の焼き直し

 「日本の議会制民主主義を深く傷つけた高市首相の責任は極めて重い」―。衆院で新年度当初予算案が与党の賛成多数で可決すると、朝日は「予算案通過強行 議会政治 傷つける暴挙」と題する社説でこう書いている(15日付)。「民主主義を深く傷つけた」とは、いつか聞いたセリフである。

 安倍晋三元首相が辞任を表明した際(2020年8月)、朝日社説はこう言っていた。「(首相在任7年8カ月の)この間、深く傷つけられた日本の民主主義を立て直す一歩としなければならない」(同8月29日付)。高市批判はこの焼き直しである。

 第2次安倍政権が民主主義を傷つけたと言うのは独り善がりな妄言だ。安倍元首相は「悪夢の民主党政権」を倒した12年総選挙を含め、信を問うた6回の国政選挙のいずれにも勝利している。つまり国民の信を得た。その公約を実現する。それが民主主義の王道だろう。

 ところが朝日は、国会運営が「安倍一強」で野党主導(これを「熟議」と言っていた)にならなかったことを「傷ついた」と言い募ったのである。それと同じ論法で「高市一強」のスピード予算案審議で傷ついたとし「巨大与党の『数の力』で遮二無二押し通す。国権の最高機関である国会を下請けのように扱う政権の姿は傲慢そのものである」と断じている。

 毎日もこれに歩調を合わせ「政権が数の力に任せて、国民生活に直結する重要な議論を打ち切った。国会を軽んじる横暴な振る舞いは看過できない」(15日付社説「国会軽視する政権の横暴」)と凄(すご)んでいる。

言葉尻を捉えて批判

 本当はどうなのか。読売は「衆院での当初予算の審議時間は、約1か月間、計70~80時間というのが慣例だ。だが今回は約2週間、計59時間にとどまった」としつつも、「国会の慣例にとらわれ、ただ時間を長く費やせばよいというものでもない。実際、野党議員の質問には、首を傾(かし)げたくなる内容もあった」と指摘する(15日付社説「日程闘争でかすんだ政策論戦」)。

 その例として読売は、高市首相の「私はめし会苦手な女」という答弁の言葉尻を捉えて「ジェンダー平等に反するものだ」と批判した中道改革連合の小川淳也代表と、首相と旧統一教会との関係を新事実もないまま追及する議員の例を挙げ「これでは、与党側が『予算審議は十分尽くされた』と主張するのも無理はない」と突き放している。

 一方、産経は小川代表が閣僚のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)観戦について質問したことを取り上げ、公務外で危機管理上も問題ないのに何を問いたいのかと批判し「これが衆院での野党第一党の党首が行う質問なのか。次元の低さにあきれてしまう」と指弾している(12日付主張「質問時間を無駄に使うな」)。

 高市首相は実りのない国会審議に付き合う気はさらさらないだろう。その無駄を身に染みて実感しているからだ。それは23年3月の放送法を巡る「総務省文書」の空騒ぎだ。立憲民主党の小西洋之参院議員が怪しげな文書を基に安倍政権が政治圧力で放送法の「政治的公平」の解釈を変えたと決め付け、同政権で総務相だった高市氏(当時、経済安全保障相)の首を飛ばそうと執拗(しつよう)に追及した。

高市叩きに朝日狂奔

 このとき朝日は約1カ月間に6回も社説で取り上げ、高市叩(たた)きに狂奔した。安倍元首相の「桜を見る会」を巡る国会答弁では朝日や毎日は「118回の虚偽答弁」と言い立てたが、それは野党が118回も同じ質問をしたからにすぎない。まさに壮大な時間の無駄だった。

 それが左派オールドメディアの言う「国会の熟議」の実相である。激動する世界の中にあって無駄な質疑は百害あって一利なし。今こそ旧弊を改めるときではないのか。ここは野党批判の読売・産経の主張を是としたい。

(増 記代司)

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