政府は23日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)について、関係法令の改正や監視体制の強化などを盛り込んだ対策パッケージを決定した。市場価格に一定の補助金を上乗せする導入支援制度は、2027年度以降の廃止も含めて検討するとしている。11年の東日本大震災以降に進めてきた普及促進策を転換する。
背景には、導入拡大に伴い、環境破壊や景観悪化、災害リスクの増加といった問題が各地で顕在化していることがある。北海道・釧路湿原周辺では、国の特別天然記念物であるタンチョウを含む生態系への影響が懸念されている。政府は環境悪化につながりかねない開発には歯止めをかける考えだ。
自民党の機関紙「自由民主」12月23・30日合併号は1面トップに「メガソーラー問題 規律強化に向け議論」を掲載。8日に開催された自民各部会の合同会議を報じたもので、政府から法改正案を含む規律強化の検討状況について説明を受けたという。記事には「参加議員からは既に施工・発電が開始している事業も規制対象とすることや、パネルの廃棄にもルールの明確化を求める声が挙がった」とある。
合同会議は18日、この問題に関する提言を政府に申し入れた。提言では、太陽光発電への支援について「屋根設置型太陽電池をはじめとした地域との共生が図られる導入形態(公共施設、公共インフラ空間等)や、ペロブスカイト太陽電池やタンデム型太陽電池(ペロブスカイトやカルコパイライト太陽電池等を積層させ高い発電効率を実現する新技術)などの次世代型太陽電池などに重点化させること」を求め、政府のパッケージにも反映された。
ペロブスカイトやカルコパイライトを用いた太陽電池は、軽量、薄型、柔軟性が特徴で、建物の壁やガラスなど場所を選ばず設置できる。従来の太陽光パネルの多くが中国製であるのに対し、ペロブスカイトなどの太陽電池は日本発の技術で、利用が広がればエネルギー安全保障の強化も期待できる。
再生可能エネルギーは天候に左右されやすく、発電量が不安定になるなどの課題はあるものの、温室効果ガスを排出しないため、脱炭素化に欠かせないエネルギーであることは確かだ。次世代型太陽電池を原発と共に最大限活用したい。






