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「表現の自由」を持ち出して「国旗損壊罪」の制定に猛反発する左派紙

国際社会の常識否定

 今秋、大阪・関西万博を訪ねた際、会場ゲートに色とりどりの各国国旗が翻っていた。夜はライトアップされ、風にたなびき、実に美しく思わず見入った。国旗は国の象徴で、国民のアイデンティティーを表す。それに敬意を表するのは国際社会の常識である。

はためく万国旗
はためく万国旗

 そんな公知のことをいとも簡単に否定するのが戦後日本の左翼勢力、ことに左翼言論人である。自民党と日本維新の会が連立合意書に「国旗損壊罪」制定の方針を明記し、参政党が10月に同法案を提出した。刑法には外国国旗に対する損壊罪があっても日本国旗にはなく、その不均等を是正し平等に扱うためだ。これに対して左派紙が猛反発し、同罪反対社説を掲げている。

 信濃毎日11月1日付「弾圧の手段になる危うさ」、東京・同8日付「『表現の自由』を脅かす」、朝日・同24日付「窮屈な社会が待っていないか」、神奈川・同29日付「表現の自由を侵害する」、毎日12月7日付「息苦しい社会にするのか」といった具合だ。

 先週の本欄で紹介した反スパイ防止法を唱える面々の“金太郎飴(あめ)”である。それにしても「弾圧」とか「窮屈」とか「息苦しい」とか、そんな思いは誰が抱くのか。恐らく国旗損壊を意図する者に限られるだろう。

 毎日は8日付1面で「日の丸に『×』なら刑事罰? 『国旗損壊罪』案に不安の声」との見出しで、日の丸にバツ印を付けて活動する大学に通う男性(21)を取り上げている。この人物は7月の参院選で参政党の演説会場でそれを掲げ、8月にJR渋谷駅前でデモをした時にも掲げたという。仲間でリーダー格の男性(25)は昭和天皇の戦争責任を問題視する立場だという。バツ印の日の丸がファッションなのか、背後に極左集団でもいるのか、実に怪しげな人物たちである。

「不安の声」のみ強調

 毎日記事には参政党の神谷宗幣代表が「(日の丸にバツ印の)こんなことが許されるのかと思った」と記者団に述べ、「国をおとしめることをされることで、多くの人の人権が傷つけられる。公共の福祉に照らせば『表現の自由』で認められるものではない」との考えも記す。だが、神谷発言は見出しに一切採らず、前記の「不安の声」をベタ白抜きで仰々しく伝えるだけだ。

 朝日社説はこんなことを言う。「政府に抗議するため、国旗を燃やしたり、やぶったりする行為は繰り返されてきた。そうしたやむにやまれぬ市民の叫びを刑罰で抑え込むことは、表現の自由の重みに照らせば許されることではない」。どうやら米国の話のようだが、わが国で“国旗損壊”する人物らに、「やむにやまれぬ市民の叫び」があるとは思えない。

 東京社説は「(同法案は)個人所有の日の丸を自身で損壊することを防ぐ狙いがあるが、多発の事実はない。立法事実に乏しいばかりか、芸術や政治的表現の自由を脅かす恐れがある」と、「表現の自由」を持ち出す。参院選での参政党妨害活動の「事実」は見なかったのか。立法事実が乏しいと誰が断言できようか。

 「表現の自由」といっても、何でも自由でいいわけがない。昨年4月の衆院補選では「表現の自由」を唱えた選挙妨害事件、同7月の都知事選では「女性全裸ポスター」まで登場した。公選法では政見放送について「善良な風俗」を害するなどの品位を損なう言動を禁じている。国旗損壊が芸術とは笑止千万である。

国を守る上でも必須

 ところで、2008年の北京五輪の聖火リレーを巡って長野市の中心街が中国国旗で埋め尽くされたことがある。当時、中国のチベット弾圧への抗議行動が高まり、これに対抗して中国政府が聖火リレーの成功を演出するため日本国内にいる中国人留学生ら約4000人を動員し、中国国旗を林立させた。そんな連中がバツ印の日の丸を掲げて闊歩(かっぽ)したり、日本人にそう仕向けるスパイ工作を仕掛けたりするかもしれない。そんな悪夢を左派紙は見たいのか。国旗損壊罪は国を守る上でも必須だ。

(増 記代司)

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