トップオピニオンメディアウォッチ自民党の保守解体を目論み“石破ヨイショ”を唱えた「安倍憎し」の朝日

自民党の保守解体を目論み“石破ヨイショ”を唱えた「安倍憎し」の朝日

“大誤報”が“大予言”

皮肉にも読売の「石破首相退陣へ」の“大誤報”は1カ月半後に“大予言”と化した。参院選直後の7月23日付夕刊1面と号外、同24日付朝刊1面で読売は「石破首相退陣へ」と報じて誤報との批判を受け、9月3日付に「首相が翻意の可能性」との検証記事を載せたばかりだ。それが7日に石破茂首相は緊急の記者会見を行い辞任する意向を正式に表明した。実に参院選から50日目の退陣表明だ。

左派紙とりわけ朝日はさぞや悔しがっていることだろう。なにせ陰に陽に「石破続投」を支持してきたからだ。その応援団長とも言うべき編集委員の高橋純子氏(元政治部次長)は8月30日付コラム欄「多事奏論」で盛んに“石破ヨイショ”を唱えていた。

「国政選挙で連敗したのだから、首相は責任を取って辞任すべきだ――まったき正論である。ところが私の周りは『石破さんのこと好きじゃないけど、辞める必要なくない?』と、小声でささやく女性たちだらけ」

「旧安倍派のいわゆる裏金議員たちが自らの責任を棚に上げ、『石破おろし』の旗を振っていることへの嫌悪が、首相続投支持につながっていることは間違いない。さらにもう一歩踏み込んで言えば、忖度(そんたく)が蔓延(まんえん)し、うそと詭弁(きべん)がまかり通り、自由にものが言いにくい『安倍一強』のような時代に舞い戻るのはまっぴらごめん、二度とごめんだという気分もベースにあるのではないか」

左派勢力が石破支持

朝日編集局内の空気を代弁しているかのようだ。要するに「安倍憎し」なのだ。これがリベラル勢力の「石破辞めるな」デモの深層心理だろう。読売が8月22~24日に実施した世論調査では、内閣支持率は39%と7月から17ポイント上昇したが、それを立憲民主党支持層で見ると、石破内閣の支持率は7月は1割台半ばだったのが、8月は4割台半ばに上った(9月5日付)。立憲支持の左派勢力が石破支持を下支えしているのだ。

毎日の世論調査でも同様だ。自民党の支持率は7月調査の19%から8月には17%に落ち込んだが、石破内閣支持率は逆に7月の29%から8月には33%となり、半年ぶりに30%台を回復した(2日付)。むろん、このギャップも野党支持層がもたらしている。

朝日社説はどうだったか。選挙直後には「職を辞すのが筋だろう。国民の支持のない政権が長続きできるわけがない」(7月21日付)「日米関税交渉が合意に達した今、退陣を表明し、後事は次の首相に託すべきだ」(24日付)と威勢よく退陣論を張っていた。

ところが、保守派議員らが「石破おろし」を主導するや、態度を変え「首相が前向きだった選択的夫婦別姓も、党内の反対論に配慮して先送りした。首相の売り文句だった『納得と共感』は空振りし、退陣要求の声が強まる」(26日付)と石破擁護をにじませ、ついには「首相の進退をめぐる党内抗争にうつつを抜かすようなら、党の再生などおぼつかない」(30日付)と石破擁護を鮮明にした。

8月に入ると「首相が国民の信を失った理由の一つに、非主流派時代の『正論』を貫けなかった言行不一致が指摘される。…保身を優先して信念を脇に置くことはできないだろう」(7日付)と戦後80年の謝罪談話を出せとけしかけた。自民党の敗北は石破首相のリベラル傾斜に愛想を尽かした「保守層」の離反とされているのに朝日はその真逆を言ってのけた。

総裁選への出馬促す

9月に自民党が参院選総括をまとめると石破首相に「失われた『石破らしさ』を取り戻し、新たな旗印を掲げて、総裁選で改めて党内の信任を取りつける道もあるのではないか」(3日付)と総裁選出馬を促した。朝日が言う「新たな旗印」とはリベラル路線であるのは論をまたない。

朝日が自民党の保守解体を目論(もくろ)んでいるのは明白だろう。来る自民党総裁選は朝日の言説に乗るのか、それとも保守再生か、一つの天王山となる。

(増 記代司)

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