前教皇の路線を継承
レオ14世がローマ教皇に選出されて16日で100日目を迎えた。米国人として初めてペテロの後継者に選ばれたレオ14世のプロフィールが次第に浮かび上がってきた。
欧州の著名な神学者パウル・ズーレナー氏は8日、オーストリア放送協会(ORF)の情報番組で、「レオ14世はローマ・カトリック教会の最高責任者に選出されて以来、ハネムーン期間だ。実際、同14世を批判する論評はほとんどない。すなわち、レオ14世は本当の敵とまだ対峙(たいじ)していないのだ」という。
ズーレナー氏は新教皇について、「彼は耳に心地良いオチや芝居がかった身振りをする人ではない」と説明。実際、レオ14世はサン・ピエトロ大聖堂のバルコニーから信者たちの前に初めて姿を見せた時、教皇の肩掛けとストールを着用した。フランシスコ教皇は最初から教皇の肩掛けなど華やかな法衣の着用を拒んだ。前教皇は教皇宮殿に住むことを拒み、ゲストハウス・サンタ・マルタの自身の部屋で寝泊まりしたが、レオ14世は何の抵抗もなく宮殿の住人となった。それらを淡々とこなすことで、レオ14世はバチカンの伝統を懸念する保守派の聖職者を安心させてきた、というわけだ。
フランシスコ教皇の在位期間における重要な革新は、シノドス主義、すなわち共同体主義の強化だった。ズーレナー氏は「フランシスコ前教皇は教会のこの『シノドス化』を教会の近代化を決めた第2バチカン公会議のイメージに重ねている」と語っている。新教皇レオ14世は教皇選出直後の最初の演説で「教会シノドスの推進」を強調し、自分が前教皇の教会路線の継承者であることを明らかにしている。
課題は性的虐待問題
レオ14世が対峙する最大の課題は聖職者の未成年者への性的虐待問題だ。聖職者の未成年者への性的虐待事件の多発は、教会の信頼を落とし、欧米社会では教会離れが進んでいる。
レオ14世の出身国・米国のカトリック教会は過去20年間、聖職者の性的虐待事件に関連して約50億㌦(約7500億円)の賠償金を支払ってきた。ジョージタウン大学の「応用使徒職研究センター(CARA)」が発表した研究結果によるものだ。CARAの研究によれば、04年から23年の調査期間中、合計1万5000件の信憑(しんぴょう)性のある告発が報告された。
カトリック通信が3月27日報じたところによると、国際的な児童虐待被害者団体「SNAP」は、バチカンに対し、6人の著名な枢機卿を告発した。理由は、聖職者や教会職員による性的虐待を隠蔽(いんぺい)したり、教会法上の十分な措置を取らなかったりしことだ。告発された6人の枢機卿の中には、現教皇レオ14世(本名ロバート・プレボスト枢機卿)の名前も入っていた。
米国で圧倒的な人気
バチカンニュースは5月9日、「レオ14世はカトリック教会史上最も国際的な教皇だ。彼は教皇庁を知っており、その使命、司牧的配慮、一般の人々の心を知り、司教職を知っており、シノドスの意味も知っている。教皇は今、洗礼を受けた14億人の信者を擁するカトリック教会を導き、戦争や危機、あらゆる種類の課題によって引き裂かれた世界で平和の推進者として行動する任務を担っている」と報じている。三つの国籍(米国、ペルー、バチカン市国)を有する米国人教皇レオ14世に対してバチカンの期待の大きさがうかがえる。
なお、米世論調査機関ギャラップが7月7日から21日の期間、成人1002人に電話で質問したところによると、レオ14世が著名人14人(ニュースメーカー)の中で米国人の間で最も好意的なイメージを持たれていることが明らかになったばかりだ。
イエスは「預言者は故郷(母国)では受け入れられない」と語ったが、ギャラップ調査によると、レオ14世は米国で圧倒的な人気を誇っている。シカゴ生まれのレオ14世は例外か、それとも100日間のハネムーンが過ぎれば、多くの預言者がそうであったように、批判され、迫害されるのだろうか。(小川 敏)






