トップオピニオンメディアウォッチTV業界の「罪深き伝統」追及する文春、秋篠宮家の内情伝える新潮

TV業界の「罪深き伝統」追及する文春、秋篠宮家の内情伝える新潮

中居氏醜聞の影響大

年末に大きな“文春砲”が炸裂(さくれつ)した。「中居正広9000万円SEXスキャンダルの全貌」(1月2・9日号)だ。中居氏といえば数多くのバラエティーの司会、CMに出ている“トップタレント”の一人である。テレビ局もスポンサーも彼を起用するために躍起となる。持ち上げられている彼が「何でもできる」と勘違いし、業界がその要望に応えようとするのも、あちらの世界では常識となっているのかもしれない。それを同誌は「テレビ界に横たわる罪深き伝統の連鎖」だとしている。

「連鎖」というのはお笑いタレント・ダウンタウンの松本人志氏のケースを言っているのだろう。芸能界、テレビ業界にはこうした「性」に関する悪習やスキャンダルがまだ明らかにされていないだけで、数多く“横たわっている”ことをにおわせている。

それにしても、中居氏といえば、どのチャンネルを回しても、年末年始の番組で顔を見る存在で、既に収録済みの番組をテレビ局はそのまま放映するのか、またスポンサーが彼を起用し続けるのかどうか、撮り直しや差し替え、違約金など、影響は膨大だ。

ただ中居氏と被害に遭った女性「X子さん」との間では「示談交渉が進められ、中居さんがX子に九千万円の解決金を支払うことで合意。一連の出来事を双方口外しないと守秘義務を約束して」(X子さんの知人)いることから、業界は中居氏を“お咎(とが)めなし”“禊(みそぎ)済み”として使い続けるかもしれない。「罪深き伝統」は残り続けていくことになるのだろうか。

X子さんは文春の取材に「自分みたいな人間が増えないためにも……やっぱり業界が変わっていかないと」と語っている。業界が変わり、悪しき伝統が消えるよりも早く、既存のマスメディアが見向きもされなくなっていくのが先かもしれない。タレントのスキャンダルはその悪材料を積み上げている格好だ。

“愛子天皇”極秘計画

皇室を巡る記事が二つ。週刊文春(同)が「悠仁さまを揺さぶる“愛子天皇”極秘計画」を載せ、一方で週刊新潮(1月2・9日号)が「佳子さま30歳、加速する『皇室離脱』願望に秋篠宮さまの胸の内」を伝えている。

「女性天皇」「女系天皇」の議論が起きるのは皇室典範で皇位は男系の男子が継承すると定められており、天皇陛下、秋篠宮殿下の子の世代では悠仁殿下一人になって、将来皇位継承者がいなくなる恐れがあるからだ。

文春は愛子殿下が成年皇族としてお務めを果たされ、国民の人気も高く、「待望論が高まる一方」になっていると書く。「ある政権では、愛子天皇誕生に向けた『極秘計画』が、確かに存在して」いたとし、安倍晋三元首相は「皇位継承を途絶えさせないためには、女性天皇、すなわち『愛子天皇』の誕生も容認する考えでした」と「事情を知る当時の政権中枢」が明かす。

そこで「愛子さまに相応しい、Y染色体を持つ旧皇族の青年を探せ」という“禁断の指示”まで安倍氏は出していたというのだ。「Y染色体」とは「血統が天皇に連なる旧皇族の男系男子と愛子さまが結婚すれば、その子どもも天皇に連なるY染色体を持つ『男系男子』となる」と「政権中枢」は説明する。

皇位を継続するために、まず「Y染色体」で結婚を決める。愛情も個人の思いも二の次なのだ。今の世の中では考えられないお立場に皇族方はいらっしゃる。

皇族方の考え尊重を

そこで秋篠宮家の話になってくる。週刊新潮は、与野党が「皇族数確保策に関する協議では、女性皇族が結婚後も皇室に残る案について各党がおおむね賛同」した状態だと紹介した。これに対して秋篠宮さまが「該当する皇族は生身の人間」と発言され、当事者たちの思いや考えの外で議論が進んでいることを痛烈に批判されたことを伝えた。

佳子殿下はかねて「30歳までには結婚したい」「皇室を離脱する」考えを明らかにされ、秋篠宮さまもそれを尊重されていた。それを今になって「皇室に残る」案とは、というわけだ。

女性天皇、皇族数確保…、まずもって皇族方のお考えを尊重しつつ、新年は「国民統合の象徴」の皇室であれかしと願う年末である。(岩崎 哲)

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