【政党メディアウォッチ】自由民主 党大会報告 「緊張感に包まれた」大会

指導力不足も不信の原因

自民機関紙「自由民主」(3・26)は、17日に都内で開かれた第91回自民党大会とそれに関連する会議などを5~9面で特集した。

裏金事件を受け国民の間で政治不信が強まる中、党大会では党則の改正が行われ、岸田文雄首相(党総裁)が一連の事件について陳謝した。「自由民主」は5面で「『政治刷新』へ決意固く」「『必ず変える、必ず変わる』深い反省共有」の見出しを付けこれを伝えた。

記事内では大会の様子について「緊張感に包まれた」と表現。次期衆院選の公認候補予定者となる新人の選挙区支部長が紹介されたことにも触れ、決意表明について「はつらつとした姿で」「活気あふれる」と書いたが、掲載された写真は表情が硬く、全体的に厳しい雰囲気が伝わってくるものだった。岸田氏の演説は「先頭に立ち党・政治改革を断行する」を見出しにして要旨を掲載した。

6、7面には党勢拡大に貢献し表彰された優秀党員や組織を掲載し、8面では党則改正、党規律規約改正、ガバナンスコード改訂についてまとめられている。党則改正を伝える記事では、「政策集団からお金・人事は完全に決別」と強調。見出しでも「自民党は必ず生まれ変わる」と訴えた。

紙面に色濃く表れているように、今回の党大会は謝罪と反省を前面に出したものだった。岸田氏は演説で「私自身が先頭に立って、自民党改革、政治改革を断行することを改めてお約束する」と決意を込め、自身や党幹部が全国に赴き、直接国民の意見を聞く「政治刷新車座対話」を行うとアピールした。

しかし、現時点で「断行」と表現できるほどのリーダーシップが発揮された場面はない。派閥の解体や政治倫理審査会への出席を巡っても、自身の対応は早々に決めたが総裁として党全体の方針は示さず「後手後手」の印象を与えた。首相の指導力不足は政治不信を加速させた要因の一つだ。

党大会で正式に決定した2024年の運動方針では、政治改革の他に憲法改正について「条文起草のための機関を設置し、改憲原案を作成する。本年中に改憲実現のため、国民投票を通じ、国民の判断を仰ぐことを目指す」と明記し具体的な期限を示した。しかし裏金問題に対する対応の遅さを見る限り、改憲をはじめとする重要課題に本気で取り掛かる気があるのか疑問だ。首相の決意を注視したい。

(亀井 玲那)

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