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情報失敗から得るべき教訓 ハマスのイスラエル襲撃

イスラム過激テロ組織ハマスによるイスラエル襲撃事件は韓国に衝撃を与えた。世界トップクラスの情報機関モサドを擁する同国が襲撃を予測できず防ぐこともできなかったからだ。

2001年の9・11米国同時多発テロも情報機関が事前にテロを予測・防御できなかった事例として記録されており、国家安保体系は「9・11の前と後」に区分されると言われる。にもかかわらずイスラエルはハマスの襲撃を受けたわけで、各国の保安当局に与えたショックは大きかった。

「兵は詭道(きどう)なり」(「孫子計篇」)という。詭道とは敵を欺くことで戦いは「欺瞞(ぎまん)と奇襲」が勝敗を分ける。非武装地帯(DMZ)を挟んで休戦状態にあり、軍事的に対決している朝鮮半島でも常に欺瞞作戦が行われ、奇襲の危険性に直面している。イスラエル事態を分析し教訓をまとめておくことは韓国の防諜(ぼうちょう)機関にとっては緊要の課題だ。

月刊中央(12月号)で高麗大統一融合研究院の南成旭(ナムソンウク)院長が「イスラエルの情報失敗から得なければならない教訓」を書いている。

南院長は、「イスラエル情報機関が2年にかけて準備されたハマスの侵攻計画をなぜ見逃したかは相変わらずミステリーだ」とし、「北朝鮮の奇襲攻撃に備えなければならない朝鮮半島の状況を考えれば、対岸の火事視はできない」と警告する。

ミステリーだと言いつつも、それを招いた状況について南院長は「情報の政治化」の観点から分析した。ネタニヤフ首相は「強硬極右政策を推進したが、在任中に腐敗疑惑で起訴され大規模退陣デモ」に晒(さら)されていた。首相の「司法府無力化政策は彼の腐敗疑惑に対する“防弾用立法”という批判も受けていた」という状況だった。

それに加えて、情報機関から頻繁に上がってくるハマスの攻撃可能性情報が“オオカミ少年効果”で薄められ、これに政治的混乱が加わって、情報当局の報告混乱につながった。この「テルアビブから聞こえる破裂音をハマスは逃さなかった」のだと南院長は指摘する。

「最近、李喆雨(イチョルウ)慶北道知事が尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に柳成龍(ユソンニョン)が壬辰倭乱(文禄の役)の問題点と教訓を整理した『懲毖録(ちょうひろく)』をプレゼントしたという」と紹介した。最高指導者が情報をどのように扱うかの教訓が込められた本だ。懲毖録からハマスまで、教訓を生かしてほしいという専門家の声である。

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