池田大作氏死去で公明 立党精神のもと結束図る

創立時のあいさつなど掲載

日本最大規模の宗教団体・創価学会の池田大作名誉会長が11月15日、死去した。各メディアは18日に速報で伝え、公明党の日刊機関紙「公明新聞」も19日付1面に黒地白抜きの見出しで「池田大作名誉会長 逝去」と大きく掲載した。

記事内では池田氏の創価学会への入信から名誉会長就任までの簡単な経歴のほか、公明党とその前身である公明政治連盟(公政連)の結成、学校設立をはじめとする文化活動、海外の要人との会談などを紹介。1面にはこの他に同党の山口那津男代表の談話「『立党精神』永遠に守り抜く」と、岸田文雄首相が自身のX(旧ツイッター)に投稿した「深い悲しみにたえない」「国内外で平和、文化、教育の推進に尽力し、歴史に大きな足跡を残した」などといった追悼文の記事を載せた。

山口氏が触れた「立党精神」は、池田氏が1962年の第1回公政連全国大会で講演した際の言葉から引用した「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」というフレーズだ。山口氏はこれを「変わらぬ原点として、これからも永遠に守り抜いてまいります」と強調した。

翌20日付の紙面では、前述の立党精神のもとになった第1回全国大会の講演の抜粋を3面に掲載した。また一般紙の社説に当たる「主張」のテーマも「党創設者ご逝去」で、「大衆の願いや希望、即ち『衆望』に応える政治を断じて実現していかねばならない」「人間主義=中道主義の政治にまい進したい」など決意の言葉が並んだ。

21日付1面には党参院議員総会での山口氏ら党幹部のあいさつが掲載され、「不変の立党精神守り抜く」「実戦で党創立者の遺志に応える」と鼓舞する見出しが並んだ。22日付コラム「北斗七星」も、山口氏の訪中に関連して池田氏が注力した日中国交正常化に触れ、「創立者の指針を胸に、公明党は平和への行動を続けていく」と締められた。

宗教団体を基盤とする公明にとって、創設者の死はまかり間違えば価値観や理念の軸を揺るがすことになりかねない。結党当初の精神に立ち返り、改めて結束を図ることは重要だ。同時に、中国との関係において現在の公明は中国政府寄りの動きが目立つ。政府以上に、弾圧を受けているウイグル人らに寄り添った姿勢を求めたい。

第1回大会あいさつの「全民衆のために、同志の皆さん方だけは、大衆の中の政治家として一生を貫き通していただきたい」という池田氏の言葉を読んでそう感じた。

(亀井 玲那)

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