処理水放出 中国の反日に便乗、風評被害掻き立てる朝日

東京電力福島第1原発の構内に立ち並ぶ処理水を保管するタンク=2021年2月19日、福島県大熊町(時事)
東京電力福島第1原発の構内に立ち並ぶ処理水を保管するタンク=2021年2月19日、福島県大熊町(時事)

「断固反対」ではない

朝日の1面コラム「天声人語」(27日付)には呆れてしまった。ネット版に「『寄り添う』という欺瞞」とのタイトルが付けられていたからだ。何かと言うと、福島第1原発の処理水の海洋放出についてだ。岸田文雄首相が先週、同原発を訪れ、漁業関係者らの懸念に「継続的に寄り添って対応していく」と語ったが、その4日後に処理水は海へ放出された。それを寄り添っていないと難じているのだ。

天声人語は沖縄の辺野古問題で政府が沖縄に寄り添うとしながら移設工事を始めたことに絡めて、「沖縄の民の意思を汲まずして寄り添うというは如何なる策か」との朝日歌壇に載った歌を紹介し、「悲しいかな、『沖縄』を『福島』に変えて、いま歌はそのまま成り立つ」と書く。が、これは福島在住の筆者に言わせれば、まったくの嘘(うそ)っぱちだ。それで呆れてしまったのだ。

むろん漁業者は海洋放出に「反対」している。だが、朝日14日付に大月規義編集委員が「ゆれた全漁連 反対表明から消えた言葉」と書くように「断固反対」の断固が消えた。風評被害が発生した場合の補償問題と関連して「反対」とするものの、左翼勢力のような断固反対ではない。

地元紙、福島民報の県民世論調査(6月19日付)では「風評起きる」との懸念が87%に上ったが、海洋放出する政府方針への国内外での理解度については「広がっている」との答えが初めて過半数を超えた。県民も決して断固反対ではないのだ。

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