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二枚舌を駆使して処理水を「汚染水」と誤解させるリベラル紙と共産党

横断幕を大きく掲載

だからリベラル紙は間違っても「汚染水」と書くべきでない。報道記事でも「汚染水」と誤解を与えるようなニュースは控えるべきだ。が、これが守られるのか懸念を抱く。というのも、21年4月に朝日福島版は自社の定義すら無視して、「処理済み汚染水について、海洋に放出して処分する政府の方針」と、処理水を「処理済み汚染水」と書いた“前科”があるからだ(同4月13日付)。

そればかりか原発反対派の活動を盛んに取り上げ、その中で「汚染水」と書かれたプラカードや横断幕などの写真を堂々と掲載し、処理水があたかも汚染水であるかのような印象操作を行った。要するに二枚舌だったのだ。

最近の処理水を巡るリベラル紙はどうかと言えば、記事に「汚染水」の記述はさすがに見掛けない。処理水を汚染水と呼ぶのは控えているようだが、問題はこの二枚舌だ。朝日福島版のような報道の名を借りた「汚染言説」のまき散らしが散見される。

例えば、東京7月18日付(ネット版)は海洋放出に反対する市民団体のデモ行進を写真入りで報じている。記事は処理水としているが、写真にはデモ隊が掲げる「汚染水を海に流すな」の横断幕の文字が大きく写っている。デモを報じる事実報道だから、「汚染水」は許されるとでも言うのだろうか。だが、虚偽と分かっていながら平然と載せるのは、それに加担しているに等しい。こういう手法で「汚染言説」をまき散らすのは一種の共犯と言ってよい。

選挙公報に「汚染水」

ちなみに、この二枚舌手法を駆使するのが日本共産党だ。志位和夫委員長の記者会見や機関紙「しんぶん赤旗」の主張といった“公式表現”では「ALPS処理水」としているが、共産党系や反原発派の活動を報じる「赤旗」の記事や見出しには「汚染水」の文字を踊らせている。

先般、福島県下の郡山市で市議会議員選挙があったが(8月6日投票)、共産党候補は選挙広報で「原発汚染水の海洋放出中止」をメインスローガンに据えていた。中国共産党は処理水を「汚染水」とののしっているが、日本共産党も同類なのだ。同党は自らの思想を「科学的社会主義」と呼ぶそうだが、どこが科学的なのか、笑ってしまう。

読売6日付の「語る 岸田政権の課題③」で、『「フクシマ」論』の著作で知られる東京大学准教授の開沼博氏は、風評の原因である誤情報への政府の対策が不十分だったと指摘し、科学的知見に基づく正しい情報を国際社会に発信するよう促している。

まず隗(かい)より始めよ。反原発派の「汚染言説」を政府は駆逐すべきだ。リベラル紙の二枚舌報道も容認できない。保守紙は原発推進を言うなら逐次反論してしかるべきだ。

(増 記代司)

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