朝日と共産党の異様な共闘を浮かび上がらせる二つの「つぶし報道」

10日間で論調を一変

では、今回の「教団批判+安倍つぶし」はどうか。昨年7月8日に銃撃事件が起こると、朝日は当初、「民主主義の破壊許さぬ」(同9日社説)「安倍氏の警備 『失態』検証し説明せよ」(同12日付)と主張していた。ところが、銃撃犯の犯行動機が世界平和統一家庭連合(旧統一教会、以下教団)への恨みと伝えられると、テロ批判や警備問題を言わなくなり、同22日付社説「(教団と)政治との関り解明を」を皮切りに論調は教団批判で塗りつぶされていく。10日間で論調を一変させたのだ。

これは他メディアもそうだったが、「変節」を迫ったのは二つの記者会見だった。一つは12日の全国弁連(全国霊感商法対策弁護士連絡会)で、教団を「反社会的団体」と断じ政治家に関係断絶を迫った。もう一つは19日の共産党の小池晃書記局長で、「以前からカルト集団の問題を取り上げてきた」と強調し、「自民党などとの癒着の実態を徹底的に追及していく」と表明した(「しんぶん赤旗」同20日付)。

前述の朝日22日付社説は小池氏の言葉を反復するように「教団と政治とのかかわりを解明して、今後の対策につなげなければならない」と記した。全国弁連には共産党系弁護士が多くおり、二つの記者会見は繋(つな)がっている。

志位氏の決意なぞる

8月2日、共産党の志位和夫委員長は第6回中央委員会総会の幹部会報告で、「(教団と)自民党など政界との癒着」を「徹底的に究明していく決意」を強調。これが左派メディアへの“号令”となったようで、朝日は翌3日付社説で志位氏の決意をなぞるように「自民は実態調べ決別を」と唱え、8月には計5本の教団追及社説を掲げた。

これに浮足立った岸田文雄首相は8月31日の記者会見で、党と教団との関係を絶つと表明するに至った。その言質を取って朝日は国会や地方議会で「魔女刈り」のごとき関係者探しを繰り広げた。

これが朝日と共産党の「共闘」劇のほんの一幕だ。「司令塔」があるのか、「思考」が同じなのか、どっちにしても同じ穴のムジナと言うほかない。

(増 記代司)

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