「地震予知」が死語になったことを如実に表したアエラ「次はどこか」

研究をしているイメージ(Photo by UX Indonesia on Unsplash)
研究をしているイメージ(Photo by UX Indonesia on Unsplash)

震度5前後揺れ頻発

この5月、東京地方でも深夜、震度5弱の地震が起き、地震の揺れは慣れっこという人もさすがに肝を冷やしたのではなかろうか。この月、震度5弱以上の地震が6回も観測されたが、それを受けアエラ6月26日号に「次はどこか/尽きぬ心配」と題した記事が出ている。「阪神・淡路大震災(1995年)の前年に、兵庫県猪名川町で群発地震が起きていた」ことなどを挙げ、「そろそろ『次』が来るのだろうか」と探っている。

そこで2005年から政府公表の「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」を色の濃淡で示した日本地図の最新版を誌面に掲げる。これは「プレート境界型地震の震源の位置、過去の揺れの歴史資料、活断層の発掘データ、地盤の揺れやすさなどの研究成果をとりまとめ」たもので、内閣府の防災情報のページには「今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を見ると、太平洋側の大部分が26%以上。いかに地震の危険が迫っているかが分かります」とある。

「次」への関心としてまず、東日本大震災後の同地域での発生について政府の地震本部に問い、「(前略)大きな地震が長期間起きやすい状況になっている。期間や規模について確実なことは言えない」という返答を得ている。また「駿河湾から九州にかけての太平洋側」では「南海トラフ地震」について「14世紀以降は90年から150年間隔で発生しており、前回の東南海地震(M7・9、1944年)、南海地震(M8・0、1946年)から約80年たつので警戒されている」とするが、「M9級は、M8級の南海トラフ地震より発生確率は1桁以上低いと考えられている」と。むしろ「厄介なのは、南海トラフ地震の前に、中部圏を含む西日本で内陸の地震が増えること」だと、地図では相対的に色の濃くない内陸部に目を向けている。

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